しょっ‐ぱ・い【塩ぱい】
〘形口〙 (「しおはゆい」の変化した語か)
※
滑稽本・
東海道中膝栗毛(1802‐09)二「名物さとうもちよヲあがりやアせ。しょっぱいのもおざいやアす」
② 勘定高い。しわい。
しみったれている。けちである。
※滑稽本・東海道中膝栗毛(1802‐09)二「アノ酒屋のかかあは、しょっぱいやつよ。
うらがあしこにゐる
時分にゃア、飯の中へすさをまぜて」
③
困惑・
嫌悪などの情で顔をしかめるようなさま。いやである。「しょっぱい顔をする」
⑤ 声がしわがれている。
[語誌](1)塩辛い味を形容する
語彙の中で、文献上ではもっとも新しい語で、江戸時代後期になって現われる。
(2)現代方言では、ショッパイ類は新潟県の親不知と静岡県の
浜名湖を結ぶ線よりも東に広く分布し、西日本のカライと対峙しており、促音化現象の盛んな東日本において、「しおはゆい(しほは
ゆし)」から変化して誕生したと考えられる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報