思い上る(読み)オモイアガル

デジタル大辞泉 「思い上る」の意味・読み・例文・類語

おもい‐あが・る〔おもひ‐〕【思い上(が)る】

[動ラ五(四)]
うぬぼれる。いい気になる。「―・った態度
気位を高くもつ。自負する。
「はじめより我はと―・り給へる御方々」〈桐壺
[類語]誇る自慢うぬぼれるおのぼれる誇らしい胸を張る肩身が広い鼻が高い鼻高高勝ち誇る驕る威張る威張り散らす付け上がる高ぶる反り返る振り回す鼻にかける増長慢心自画自賛誇示おご誇り驕傲きょうごう矜持倨傲きょごう自負自負心自賛自嘆自任自得天狗うぬぼれプライド高慢自尊自尊心気位きぐらい得意思い上がり唯我独尊手前味噌我褒め身褒めのぼせるのぼせ上がる背負しょ

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精選版 日本国語大辞典 「思い上る」の意味・読み・例文・類語

おもい‐あが・るおもひ‥【思上】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. 気位を高くもつ。心に誇りをもつ。自負する。おもいのぼる。
    1. [初出の実例]「いといたう人々懸想(けさう)しけれど、思あがりて、男などもせでなむありける」(出典大和物語(947‐957頃)一〇三)
  3. いい気になる。うぬぼれる。つけあがる。
    1. [初出の実例]「例の思ひ上った調子は毎時もと変らない」(出典:煤煙(1909)〈森田草平〉二七)

思い上るの語誌

( 1 )古くは品位を高く保とうとする気持を表わす語。平安朝貴族の身分社会にあって、特に結婚に対する考え方として現われ、多く身分の高い人と結ばれたいという思いを含んで用いられた。
( 2 )現代では、分不相応だという非難する気持を含んだの意味に限って使われる。

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