(読み)けっする

精選版 日本国語大辞典 「決」の意味・読み・例文・類語

けっ‐・する【決】

[1] 〘自サ変〙 けっ・す 〘自サ変〙
① きまる。決定する。また、決心する。
徒然草(1331頃)二三八「ふるき額あり。『佐理行成のあひだ疑ありて、いまだ決せずと申し伝へたり』と」
堤防が切れて、水が流れ出る。決壊する。
※雪たゝき(1939)〈幸田露伴〉下「右膳は『ワッハハ』と大河(だいが)の決(ケッ)するが如く笑って」
[2] 〘他サ変〙 けっ・す 〘他サ変〙
① きめる。決定する。また、判断をつける。決着をつける。
平家(13C前)一一「けふは日くれぬ、勝負を決すべからず」
② 堤防を破って、水を流し出す。決壊させる。
経国美談(1883‐84)〈矢野龍渓〉後「陂堤を決せし洪水の如く前進の勢に乗じたる斯国の大軍を」

けつ【決】

〘名〙
① とりきめ。さだめ。決定。
教行信証(1224)二「无量覚授其決、我前世有本願」 〔後漢書‐皇甫嵩伝〕
可否を定めること。議決

けっ‐・す【決】

〘自他サ変〙 ⇒けっする(決)

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デジタル大辞泉 「決」の意味・読み・例文・類語

けつ【決】[漢字項目]

[音]ケツ(漢) ケチ(呉) [訓]きめる きまる
学習漢字]3年
えぐられて切れる。「決河決壊決裂
きっぱりとどちらかにきめる。きまる。「決意決議決算決心決戦決断決着決定解決自決先決対決判決未決論決
可否をきめること。「可決採決否決票決
思い切って。きっぱりと。「決然
(「けつ」と通用)急にはね起きるさま。「決起
(「けつ」と通用)わかれる。「決別
[補説]「决」は俗字。
[名のり]さだ

けつ【決】

とりきめ。定め。決定。「会長を下す」
可否を決めること。議決。「を採る」
[類語]決定決まり本決まり確定画定議決決議論決評決議定取り決めだん断案裁決裁定決断判断断定

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