(読み)ダン

デジタル大辞泉 「断」の意味・読み・例文・類語

だん【断〔斷〕】[漢字項目]

[音]ダン(呉) [訓]たつ ことわる
学習漢字]5年
たち切る。切り分ける。「断裁断頭断髪断片断面横断遮断縦断寸断切断分断
とぎれる。物事をやめる。「断食だんじき断酒断水断絶断続断念間断禁断中断不断
きっぱりと決める。「断案断定英断果断決断処断診断推断速断独断判断予断
思いきって。「断乎だんこ断行断然
ことわる。「無断
[名のり]さだ・さだむ・たけし・とう

だん【断】

決定すること。決断。「最終的にを下す」「経営陣にを迫る」
[類語]決断決定判断断定決まり本決まり確定画定議決決議論決評決議定取り決め断案けつ裁決裁定

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「断」の意味・読み・例文・類語

だん【断】

  1. 〘 名詞 〙
  2. たちきること。また、とぎれること。
    1. [初出の実例]「解脱是断」(出典:勝鬘経義疏(611)歎仏真実功徳章)
  3. はっきりと意志をきめること。また、事をさばいて決定すること。
    1. [初出の実例]「究極の断は部外者の手で行われた」(出典:ニッポン日記(1951)〈井本威夫訳〉一九四五年一二月一一日)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「断」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

(旧字)斷
18画

[字音] ダン
[字訓] たつ・きる・ことわる

[説文解字]

[字形] 会意
旧字は斷に作り、(ぜつ)の反文+斤。〔説文〕十四上に「截(き)るなり。斤ととに從ふ。は古なり」とあり、機にかけている糸の断絶した形であると、斤とに従う。(絶)は染糸が弱って切れる意。斷は斤を加えて切断する意。それより断絶・断定・断罪などの意に用いる。また断橋・断雲など、断絶し、残破するものをもいう。

[訓義]
1. たつ、たちきる、きりはなす。
2. すてる、やめる、ことわる。
3. きめる、さだめる、はからう、思いきる。
4. わかれる、はなれる。
5. ととのえる、ひとしくする。

[古辞書の訓]
名義抄〕斷 サダム・コトハル・タツ・ハカル・タエヌ・ムナシ・ヤム・キル・タダス・ムマヤ・カギル・ウソフク・コトハリ・コトハル・ケヅル

[語系]
斷・・段duanは同声。また截dziat、dziuat、tjiuanはみな声が近く、きりたつ意がある。(せん)の本字は「斷首」の二字を合わせた形で、もと断首をいう。〔説文〕の附音はtjiuanで(せん)と同じ。みな一系の語である。

[熟語]
断遏・断案・断雨・断雲断纓・断煙・断・断猿断轅・断恩・断火断崖・断割・断簡・断岸・断棄・断・断疑・断橋・断金・断句・断刑・断契・断決・断・断言・断限・断絃・断乎・断語断交・断行断肱・断港・断・断鴻・断穀・断獄・断骨・断魂・断罪・断察・断斬・断死・断私・断指・断趾・断・断事・断辞・断食・断酒・断手・断首・断種・断囚・断袖・断脩・断訟・断章・断織・断制・断席・断截・断絶・断断線・断然・断送・断続・断断断腸・断渡・断頭・断髪・断鼻・断碑断臂・断編・断・断峰・断夢・断霧・断命・断面・断目・断絡・断爛・断流・断例・断路・断
[下接語]
雲断・英断・横断・臆断・果断・科断・隔断・割断・敢断・間断・鞫断・叫断・金断・禁断・撃断・決断・弦断・絃断・裁断・斬断・遮断・縦断・処断・宸断・診断・吹断・寸断・声断・制断・悽断・聖断・切断・節断・截断・占断・専断・速断・続断・中断・腸断・聴断・勅断・土断・独断・内断・判断・臂断・不断・普断・武断断・無断・明断・油断勇断雄断・予断・両断・

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android