普及版 字通 「注」の読み・字形・画数・意味
注
常用漢字 8画
(旧字)
8画
[字訓] そそぐ・つぐ・つける・しるす・ときあかす
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(主)(しゆ)。主に(柱)・(駐)(ちゆう)の声がある。は燭台の形。〔説文〕十一上に「(そそ)ぐなり」とし、声とするが、鐙(とう)(の形、ひともし)に油をそそぐ意の字であろう。〔周礼、天官、瘍医〕に「を(そそ)ぐ」とあり、(祝)(ちゆう)はの同声仮借。また〔子、礼論〕「(ちゆうくわう)聽息の時」とは、いわゆる属(しよくこう)、死に臨んで気息の有無を(わた)で確かめるのである。注釈とは釈を属(つ)けること、のちの字を用いる。
[訓義]
1. そそぐ、つぐ、流しいれる、液状のものをとおす。
2. つける、くっつける、矢をつがえる。
3. あつめる、あわせる。
4. 水さし。
5. しるす、かく、とく、のべる、ときあかす。
6. (ちゆう)・(ちゆう)と通じ、くちばし。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 ソソグ・トドム・モチヰル・ヤハクス・オフ・ツク・イル・ソシル・ナスラク・カカル/ シリクベナハ・シリクヘ
[語系]
tjio、屬(属)・矚tjiokは声義が近い。〔儀礼、士昏礼〕「玄酒をみ、三たびに屬(つ)ぐ」とあるのは注ぐ意。矚目は注目と同じ。tjiuは音を以て通用する。
[熟語]
注意▶・注委▶・注雨▶・注下▶・注夏▶・注解▶・注▶・注記▶・注紀▶・注脚▶・注訓▶・注冊▶・注視▶・注子▶・注矢▶・注耳▶・注射▶・注瀉▶・注釈▶・注授▶・注書▶・注銷▶・注色▶・注心▶・注籍▶・注▶・注措▶・注錯▶・注想▶・注定▶・注同▶・注念▶・注文▶・注慕▶・注望▶・注明▶・注目▶・注薬▶・注連▶・注録▶・注椀▶
[下接語]
引注・雨注・割注・注・記注・儀注・脚注・訓注・傾注・懸注・古注・校注・集注・詳注・新注・選注・箋注・側注・点注・転注・伝注・頭注・評注・標注・補注・傍注・奔注・訳注・翼注
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報