傾注(読み)ケイチュウ

デジタル大辞泉 「傾注」の意味・読み・例文・類語

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精選版 日本国語大辞典 「傾注」の意味・読み・例文・類語

けい‐ちゅう【傾注】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 容器を傾けて中の液体などを注ぐこと。〔郝経‐葡萄詩〕
  3. 物事に心を集中すること。一つのことにうちこむこと。熱中すること。
    1. [初出の実例]「人その自己の好み揀(えら)べる滋味意趣は、特にその一己に甚だ関係傾注すること、恰かもその人の銀袋(さいふ)を有(もて)る如し」(出典自由之理(1872)〈中村正直訳〉四)
    2. 「一匹の人間が持ってゐる丈(だけ)の精力を一事に傾注(ケイチュウ)すると」(出典:雁(1911‐13)〈森鴎外〉四)
    3. [その他の文献]〔徐陵‐答貞陽侯書〕

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普及版 字通 「傾注」の読み・字形・画数・意味

【傾注】けいちゆう

勢いよく注ぐ。心を尽くす。欽慕する。〔世説新語、賞誉下注に引く王澄別伝〕是(ここ)を以て名聞んにして、天下知ると知らざると、傾せざるもの(な)し。

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