傾注(読み)ケイチュウ

デジタル大辞泉 「傾注」の意味・読み・例文・類語

けい‐ちゅう【傾注】

[名](スル)精神や力を一つの事に集中すること。「全精力傾注する」
[類語]専念専心没頭没入打ち込む没我熱中夢中熱心鋭意無我夢中背水の陣緊褌きんこん一番凝る耽る浸る骨折る骨を折る根を詰める目の色を変える心血を注ぐ手を尽くす身を投ずる身を挺する体を張る明け暮れるひたすらいちずひたむき一筋ただただただ専一ひとえに一心一念一路一散一目散一直線一本槍一点張り一辺倒一意専心営営せっせ遮二無二無二無三がむしゃら一心不乱脇目も振らずまっしぐらしゃかりきしゃにむに無心粉骨砕身直線的傾倒猪突猛進ストレート我を忘れる身を入れる身を砕く

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精選版 日本国語大辞典 「傾注」の意味・読み・例文・類語

けい‐ちゅう【傾注】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 容器を傾けて中の液体などを注ぐこと。〔郝経‐葡萄詩〕
  3. 物事に心を集中すること。一つのことにうちこむこと。熱中すること。
    1. [初出の実例]「人その自己の好み揀(えら)べる滋味意趣は、特にその一己に甚だ関係傾注すること、恰かもその人の銀袋(さいふ)を有(もて)る如し」(出典自由之理(1872)〈中村正直訳〉四)
    2. 「一匹の人間が持ってゐる丈(だけ)の精力を一事に傾注(ケイチュウ)すると」(出典:雁(1911‐13)〈森鴎外〉四)
    3. [その他の文献]〔徐陵‐答貞陽侯書〕

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普及版 字通 「傾注」の読み・字形・画数・意味

【傾注】けいちゆう

勢いよく注ぐ。心を尽くす。欽慕する。〔世説新語、賞誉下注に引く王澄別伝〕是(ここ)を以て名聞んにして、天下知ると知らざると、傾せざるもの(な)し。

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