しば【芝】
〘名〙
①
路傍や
空地などに生える
イネ科植物などの葉の細い草。しばくさ。〔二十巻本和名抄(934頃)〕
※前田本枕(10C終)四七「しは、いとをかし。まろこすげ、
つばな、いとをかし」
③ イネ科の多年草。各地の路傍や
原野に生え、庭園や
築山に栽植される。茎は堅く、地上を長く横にはい、節ごとに
ひげ根をおろす。葉は長さ五~一〇センチメートルの線状披針形で、下部は鞘となって茎を包み口縁には細毛がある。
初夏、長さ一〇~二〇センチメートルの細い茎を直立し、
茎頂に長さ三~五センチメートルの
褐色の花穂をつける。しばくさ。〔日本植物名彙(1884)〕
し‐ざま【芝】
〘名〙 江戸中期の国語学者、富士谷成章の用いた文法用語で、今日の形容詞ク活用に相当する。形容動詞を「在(ありさま)」、形容詞シク活用を「鋪(しきざま)」というのに対応する。
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デジタル大辞泉
「芝」の意味・読み・例文・類語
しば【芝】
1 イネ科の多年草。日当たりのよい地に密に生える。茎は強く、地面をはい、5月ごろ繊細な茎を出して紫色がかった穂をつける。庭園や土手に植えて芝生とする。芝草。
2 芝生などとして植える葉の細い草。コウライシバ・ギョウギシバやブルーグラスなど。
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芝【しば】
東京都の旧区。1947年麻布,赤坂の2区と合併し港区となった。新橋,三田,高輪などの地区がある。江戸時代には寺社・武家地として知られ,現在も増上寺,泉岳寺,愛宕(あたご)山の愛宕神社など社寺が多い。〈芝っ子〉は〈神田っ子〉とともに江戸っ子を代表した。東京港,台場,旧白金御料地(天然記念物・史跡)の国立自然教育園,芝公園,芝離宮庭園,東京タワー,明治学院大,東大医科学研究所,北里大などがあり,三田・高輪地区にも庭園,史跡,大学などが多い。品川駅が高輪地区にある。山手線,京浜東北線,地下鉄などが通じる。
→関連項目文化3年の大火|文政の大火
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芝
しば
東京都港区東部の地区、および旧区名。地名は芝浦(芝〈柴(しば)〉の生えた海浜)に由来する。以前は東京湾岸であり、北は新橋から南は高輪(たかなわ)までの広い範囲をさし、1947年(昭和22)赤坂・麻布(あざぶ)の旧区と合併して港区となるまで旧芝区であった。現在のJR山手(やまのて)・京浜東北線田町(たまち)駅および都営地下鉄三田(みた)・浅草線三田駅付近である。1393年(明徳4)貝塚(現、千代田区)に創建の増上寺(ぞうじょうじ)が1590年(天正18)徳川家の菩提寺(ぼだいじ)となり、1598年(慶長3)現在地に移ってから大寺として隆盛を極めた。その境内の一部が芝公園となり、一隅に東京タワーがある。芝大門(だいもん)の芝大神宮は江戸町民の大産土神(おおうぶすながみ)であった。
[沢田 清]
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しば【芝】
東京都港区東・南部の地名。北は新橋,南は高輪(たかなわ),東は東京湾沿いの芝浦,西は三田・白金の台地に及ぶ地域。地名の由来は一帯が武蔵野の末の芝原であったからといい,また海岸にノリそだにする芝が見えたからともいう。1878年東京府15区の一つとして芝区が成立,89年東京市の発足によって東京市芝区となり,1947年赤坂区,麻布(あざぶ)区と合併して現在の港区となった。白金,三田,高輪の高台は明治政府の欧化政策によって外国公館や邸宅が建てられた地で,三井俱楽部や慶応義塾大学(現存する明治建築としては演説館と図書館)が残り,赤穂浪士の墓のある泉岳寺,北里研究所,国立自然教育園などがある。
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芝
しば
東京都港区中東部の地区。旧区名。増上寺,芝公園,東京タワーなどがある。江戸時代は港町,寺町であった。現在は,企業が進出し,オフィスビルも多い。
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芝 (シバ)
学名:Zoysia japonica
植物。イネ科の多年草
芝 (シバ)
芝 (シバ)
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報