(読み)さい

精選版 日本国語大辞典「菜」の解説

さい【菜】

〘名〙
食用とする草。野菜青物
※正法眼蔵(1231‐53)示庫院文「米菜塩醤等の、いろいろのもの、ましますとまをすべし」 〔礼記‐学記〕
に添えて食うものの総称副食物おかず。そえもの。
今昔(1120頃か)三一「魚売る女有けり。〈略〉味ひの美かりければ、(やく)と持成して菜(さいのれう)に好みけり」
※俳諧・鷹筑波(1638)四「はたらきは三人まへのがうのもの べんたういそげさいはなくとも〈増重〉」
[語誌]上代副食物を広く指す語として使われた、和語の「な」に当たるものとして「菜」の字が使われてきたが、後に音読したサイの形が一般語となった。食用とする野菜の意で「菜」が使われることもあったが、中世には、「一汁二菜」のように副食物を指すようになる。近世には、サイが一般語として使われるが、上方では「番菜」、江戸では「惣菜」という語が一般化する。

な【菜】

〘名〙 (「な(肴)」と同語源) 食用、特に、副食物とする草の総称。多く、葉、茎を食用とするアブラナ科のアブラナと、それに近縁な種類から育成された葉菜をいう。古くから中国および西洋で品種育成が行なわれ、日本でも、古く中国から移入されたタカナやカラシナなどをはじめ在来ナタネなどから多数の品種が生み出されている。
万葉(8C後)一・一「この丘に 菜(な)摘ます児」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「菜」の解説

さい【菜】[漢字項目]

[音]サイ(呉)(漢) [訓]
学習漢字]4年
〈サイ〉
葉・茎・根などを食用にする草の総称。「菜園菜食山菜蔬菜そさい白菜野菜根菜類
おかず。副食。「前菜総菜そうざい
料理。「菜館
〈な〉「菜種青菜油菜水菜若菜
[難読]雪花菜おから搾菜ザーサイ鹿尾菜ひじき羊栖菜ひじき

な【菜】

《「」と同語源》
葉・茎を食用とする草本。菜っ葉。「サラダ
油菜あぶらな。「の花」
[類語]野菜蔬菜青物青果洋菜果菜花菜根菜葉菜茎菜青菜葉物花物実物花卉菜っ葉若菜有色野菜緑黄色野菜

さい【菜】

酒や飯に添えて食べるもの。おかず。副食物。「一汁一
[類語]料理おかず副食総菜調理割烹かっぽう煮炊き炊事クッキングぜん膳部食膳馳走ちそう佳肴かこう酒肴しゅこう調味ディッシュ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のの言及

【野菜】より

…食用のために栽培する草本。蔬菜(そさい)ともいい,俗に青物とも呼ぶ。現在の用語法ではこのようになっているが,本来の語義からするとこれは誤用であり,また,野菜と蔬菜も同義ではなかった。…

※「菜」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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