デジタル大辞泉
「魔」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ま【魔】
- 〘 名詞 〙
- ① ( [梵語] māra の音訳「魔羅」の略 ) 仏語。人の善事を妨げる悪神。特に欲界第六天の魔王。転じて、悟りのさまたげとなる煩悩などのさわりをいう。
- [初出の実例]「夫魔有二四種一。一天魔。二煩悩魔。三陰魔。四死魔」(出典:勝鬘経義疏(611)歎仏真実功徳章)
- [その他の文献]〔大智度論‐五〕
- ② 人を殺したり、人心を悩ませたりする悪霊。悪魔。魔物。
- [初出の実例]「Ma(マ)。テング〈訳〉悪魔」(出典:日葡辞書(1603‐04))
- ③ 江戸時代、多く、天狗をさしていう。
- ④ 人の命を奪うような恐ろしいもの、恐るべきもの。不思議なもの。神秘的なもの。「魔の海」
- [初出の実例]「彦介は眼に見えぬ薬品の魔に掴みかからうとするのか」(出典:普賢(1936)〈石川淳〉三)
- ⑤ ある一つのことに執着し、異常とも思える行動をする人。多く、他の語と複合して用いる。「メモ魔」「収集魔」など。
- [初出の実例]「私たちの仲間に、『電話魔』という綽名の男がいましてね」(出典:誘拐(1961)〈高木彬光〉三)
- [その他の文献]〔白居易‐白髪詩〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「魔」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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魔
ま
古くは摩,磨とも書いたが梁の武帝のとき,魔にしたのが始りといわれる。しかし,武帝以前に魔の字は存在したらしい。魔はサンスクリット語 māraの音写,魔羅の略語で,殺すものという意味。翻訳語に殺者,奪命,悪魔などがあるが,人の生命を奪い,善事を妨げる悪い鬼神をさす。仏教では魔の内観的意味として,煩悩など衆生を悩ますものを魔といい,自己の身心から生じる障礙を内魔,外界から加わる障礙を外魔という。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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