墨染(読み)スミゾメ

デジタル大辞泉 「墨染」の意味・読み・例文・類語

すみ‐ぞめ【墨染(め)】

1 墨で染めること。また、そのような黒い色または、ねずみ色。
2 「墨染め衣」の略。
3 僧。
「その身を―になして」〈浮・諸国ばなし・二〉
[類語]真っ黒い・か黒い・黒い・黒黒・黒ずむ・どす黒い・浅黒い・色黒・真っ黒け・真っ黒・黒っぽい・漆黒・黒・黒み・黒色こくしょく・墨色・墨・赤黒い・青黒い・黒む・純黒・直黒ひたぐろ・鉄色・煤色すすいろ・烏羽からすば色・烏からすの濡れ羽色・がんぐろ・薄黒い・黒変・黒ばむ・真っ暗・暗闇・真っ暗闇・暗黒・ブラック・ダーク

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精選版 日本国語大辞典 「墨染」の意味・読み・例文・類語

すみ‐ぞめ【墨染】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. ① 墨汁で染めること。また、そのような黒い色。また、ねずみ色。僧衣または喪服の色。にびいろ。すみ。
      1. [初出の実例]「すみぞめのきみがたもとは雲なれやたえず涙の雨とのみふる〈壬生忠岑〉」(出典:古今和歌集(905‐914)哀傷・八四三)
    2. ② 「すみぞめごろも(墨染衣)」の略。
      1. [初出の実例]「かたちよき尼君たちの、すみぞめにやつれたるぞ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)野分)
    3. ③ ( ②から転じて ) 僧侶のこと。〔文明本節用集(室町中)〕
  2. [ 2 ] 京都市伏見区深草の地名。江戸時代は遊郭で知られた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「墨染」の意味・わかりやすい解説

墨染
すみぞめ

京都市伏見(ふしみ)区の深草(ふかくさ)墨染町の地。上野岑雄(かんつけのみねお)が太政(だいじょう)大臣藤原基経(もとつね)の死を悼んで詠んだ「深草の野辺の桜し心あらば今年ばかりは墨染に咲け」(『古今集』巻16)で知られ、地名のおこりになった墨染桜が墨染寺の境内にある。京都と伏見を往来する商人や、伏見から山科(やましな)を経て東海道を往還する旅人などでにぎわい、江戸中期には墨染寺の門前に芝居小屋や遊里ができて栄えたが、明治以後衰退した。京阪電鉄京阪本線墨染駅がある。

[織田武雄]

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