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社会主義リアリズム[文学] しゃかいしゅぎリアリズム[ぶんがく]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

社会主義リアリズム[文学]
しゃかいしゅぎリアリズム[ぶんがく]

ソ連で 1930年代の初めに成立したとされる文学,芸術創作方法の原理。初めてこの術語が用いられたのは 32年5月 23日付の『文学新聞』紙上であり,以来ソ連の文学,芸術を支配する唯一の原理となった。もっともその内容はきわめて不鮮明であり,「形式においては民族的であり,内容においては社会主義的である」といった規定が行われてきた。そのためソ連ではこの原理をめぐってあくことない論議が繰返されてきた。なかには I.エレンブルグのように「世界観として社会主義を奉じる作家がリアリズムの方法で創作すること」といった割切り方まであった。この術語はスターリン時代と密接に結びついていたので,スターリン批判後にこの術語をめぐってある種の変化が期待されたが,現在のところ公式的に否定されるきざしはみえない。 M.ショーロホフのような作家までこの術語に対しては懐疑的であるが,これは一党独裁のソ連的体制が文学,芸術を支配していることと無関係ではない。特に党が個々の作品を批判する場合に,「社会主義リアリズムとは無縁の作品である」という言い方をすることからみても,それは明らかである。日本でも,第2次世界大戦前のプロレタリア文学の時代,また戦後の民主文学運動のなかでこの術語が喧伝されたが,ほとんど成果はなかった。

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