粘る(読み)ネバル

デジタル大辞泉 「粘る」の意味・読み・例文・類語

ねば・る【粘る】

[動ラ五(四)]
柔らかで、よく物にくっつき、また、よく伸びてちぎれにくい状態にある。「小麦粉を―・るまでこねる」
長時間根気よくがんばる。「―・って勝利をものにする」「喫茶店で半日―・る」
[可能]ねばれる
[類語](1粘つく粘りつく粘っこいべたつくべとつく粘り気粘り粘性どろどろとろとろどろりにちゃにちゃねっとりねばねばべたべたべとべとねとねとねちねち/(2踏ん張る踏み止まる頑張る努力精励奮励奮闘奮発奮起勉励刻苦粉骨砕身はげ張り切るやり抜く励行刻苦勉励精進精勤恪勤かっきん努めるいそしむ精出す精を出す精が出る打ち込む注ぎ込む熱を入れる力を入れる馬力を掛ける

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精選版 日本国語大辞典 「粘る」の意味・読み・例文・類語

ねば・る【粘】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. 柔らかで物によくつく。柔らかい物がくっついて、なかなかとれなくなる。べとべとする。べたつく。
    1. [初出の実例]「膠にも作るものなれば、ねばりたるものにこそ」(出典:徒然草(1331頃)一一八)
  3. あることを、なかなか諦めずにしぶとく続けたり持ちこたえたりする。特に、飲食店などに長時間腰を据える。
    1. [初出の実例]「前のめりにならうとするのを腰で粘(ネバ)って受け止めているお久の」(出典蓼喰ふ虫(1928‐29)〈谷崎潤一郎〉一〇)
  4. くだくだしい感じになる。しつこい感じになる。
    1. [初出の実例]「先、中の七字ねばり申候との事、いかなる処がねばり候や。心ねばり候や。言葉にねばり候や。且又読下し候て語路ねばり候や」(出典:許六宛去来書簡‐元祿八年(1695)正月二九日)

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