デジタル大辞泉 「恪勤」の意味・読み・例文・類語
かっ‐きん〔カク‐〕【×恪勤】
[類語]奮励・努力・精励・頑張る・踏ん張る・奮闘・奮発・奮起・勉励・刻苦・粉骨砕身・
宿直,雑役を務めた下級の侍。〈かくごん〉とも読む。平安時代,親王,摂関家等に仕えて宿直や雑役を勤仕する侍を恪勤と呼んだ。武家でも,鎌倉幕府の職制が公家を模したためこの役も設置され,ついで室町幕府にも受けつがれた。身分は,幕府機構の中では侍所に属して営中の雑役に従事した。同じ御所に仕える侍の中でも,将軍に近侍して警衛にあたった上級武士は番衆と呼ばれ,雑役にあたる下級の侍は恪勤と呼ばれて区別されていた。室町中期以降になると恪勤侍は職掌によってさらに御末衆(御末(おすえ))と足軽衆の二つに分けられていたようである。このうちの御末衆は,主として殿中の宿直や配膳を務め,将軍に御膳を進める際には,御末衆が器を捧げて同朋へ渡し,同朋がこれを近侍の御供衆へ渡し,御供衆が将軍の御前に進めた。また足軽衆は,将軍外出にあたって,走衆の下役となってお供に従った。なお,応仁の乱以後は恪勤の役もしだいに絶えていった。
執筆者:二木 謙一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…〈かくごん〉とも読む。平安時代,親王,摂関家等に仕えて宿直や雑役を勤仕する侍を恪勤と呼んだ。武家でも,鎌倉幕府の職制が公家を模したためこの役も設置され,ついで室町幕府にも受けつがれた。…
…小侍所には番帳が備えられ,ここから将軍出御の供奉人や弓始の射手などが選ばれた。小侍の配下には,恪勤(かくご),走衆や朝夕雑色(ちようじやくぞうしき),公人(くにん)雑色などが属して雑役などを務めたと考えられる。義教・義政期に整えられる奉公衆(番方)には小侍番の継承発展という性格が認められる。…
※「恪勤」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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