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恪勤 カクゴ

デジタル大辞泉の解説

かく‐ご【×勤】

《「かくごん」の撥音(はつおん)の無表記》
かくごん1」に同じ。
平安時代、院・親王家・大臣家などに仕えた武士。恪勤者。かくごん。
「院の―して侍ひ給ふ、いとかしこし」〈大鏡・道隆〉
中世、宿直(とのい)や行列の先走りなど、幕府内部の雑役に従事した武士。恪勤者の侍。かくごん。
「或は青侍(せいし)―の前に跪(ひざまづ)く」〈太平記・一二〉

かく‐ごん【×恪勤】

怠けずにまじめに勤めること。精勤。かくご。
「―の薄さに、今日ばかりは慰め侍るを」〈狭衣・一〉
かくご(恪勤)2」に同じ。
かくご(恪勤)3」に同じ。

かっ‐きん〔カク‐〕【×恪勤】

[名](スル)職務に励むこと。まじめに勤めること。精勤。かくごん。「精励恪勤

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世界大百科事典 第2版の解説

かくご【恪勤】

宿直,雑役を務めた下級の侍。〈かくごん〉とも読む。平安時代,親王,摂関家等に仕えて宿直や雑役を勤仕する侍を恪勤と呼んだ。武家でも,鎌倉幕府の職制が公家を模したためこの役も設置され,ついで室町幕府にも受けつがれた。身分は,幕府機構の中では侍所に属して営中の雑役に従事した。同じ御所に仕える侍の中でも,将軍に近侍して警衛にあたった上級武士は番衆と呼ばれ,雑役にあたる下級の侍は恪勤と呼ばれて区別されていた。

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大辞林 第三版の解説

かくご【恪勤】

「かくごん」の撥音「ん」の無表記。 「一の人の御もとに-して候ひけるに/宇治拾遺 1

かくごん【恪勤】

( 名 ) スル
忠実に職務に励むこと。かくご。 「 -のうすさにけふばかりは慰め侍るを/狭衣 1
平安時代、禁中・院・貴族に仕え、警護や雑役を勤める下級の武士の称。また、鎌倉時代、宿直を勤める番衆の類の称。恪勤者。かくごしゃ。 「陣の-の者共/今昔 28

かっきん【恪勤】

( 名 ) スル
まじめに、一生懸命職務に励むこと。精勤。かくごん。 「精励-」

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世界大百科事典内の恪勤の言及

【小侍所】より

…小侍所には番帳が備えられ,ここから将軍出御の供奉人や弓始の射手などが選ばれた。小侍の配下には,恪勤(かくご),走衆や朝夕雑色(ちようじやくぞうしき),公人(くにん)雑色などが属して雑役などを務めたと考えられる。義教・義政期に整えられる奉公衆(番方)には小侍番の継承発展という性格が認められる。…

【恪勤】より

…〈かくごん〉とも読む。平安時代,親王,摂関家等に仕えて宿直や雑役を勤仕する侍を恪勤と呼んだ。武家でも,鎌倉幕府の職制が公家を模したためこの役も設置され,ついで室町幕府にも受けつがれた。…

※「恪勤」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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