デジタル大辞泉
「物言う」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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もの‐い・う‥いふ【物言】
- 〘 連語 〙
- ① ことばを口に出す。
- (イ) 何か物事を言う。話をする。口をきく。
- [初出の実例]「ありきぬのさゑさゑしづみ家の妹に毛乃伊波(モノイハ)ず来にて思ひ苦しも」(出典:万葉集(8C後)一四・三四八一)
- (ロ) ことばをかわして親しくする。男女が情をかよわせる。ねんごろにする。
- [初出の実例]「むかし物いひける女に年ごろありて」(出典:伊勢物語(10C前)三二)
- (ハ) 気のきいたことばを言う。秀句を言う。
- [初出の実例]「このことば何とにはなけれども、ものいふやうにぞきこえたる」(出典:土左日記(935頃)承平五年一月二一日)
- (ニ) うるさく文句を言う。不平を言う。小言を言う。
- [初出の実例]「散らすなと風に物いふ花もがな〈良阿〉」(出典:菟玖波集(1356)発句)
- (ホ) 挨拶(あいさつ)をする。声をかける。
- [初出の実例]「そのかみ、ものいはで奥に這ひ入りて隠れ立ちて見れば」(出典:平中物語(965頃)三四)
- ② よい結果が現われる。役立つ。
- [初出の実例]「酒機嫌草そものいふけふの菊〈言水〉」(出典:俳諧・坂東太郎(1679)下)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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