精選版 日本国語大辞典「しゃんしゃん」の解説
しゃん‐しゃん
[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 鈴などが、軽やかにゆったりと鳴る音を表わす語。馬につけた鈴の音にいうことが多い。
※俳諧・ゆずり物(1695)「春の野のやたらに広き白河原〈巴丈〉 から身で馬はしゃんしゃんと行〈露川〉」
② 大勢で手を打つ音を表わす語。特に、事の決着がついたとき、手をうって喜ぶさま。
※浮世草子・色の染衣(1687)一「中なをしすました、しゃんしゃんしゃんと諷ひ済て」
※咄本・寿々葉羅井(1779)禿「神前にて拍手をしゃんしゃんとうてば」
③ 湯がさかんに沸き立つさまを表わす語。しゅんしゅん。
④ 体がしっかりしていて元気に立ち働くさまやてきぱきしたさまなどを表わす語。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※歌舞伎・怪談月笠森(笠森お仙)(1865)三幕「すっかりふっきりまして、この通りしゃんしゃん歩けまする」
⑤ 蝉などが盛んに鳴く声を表わす語。
[2] 〘感動〙 手を打つとき、また、拳を打つときのかけ声。
※雪中梅(1886)〈末広鉄腸〉下「『松田さん一拳願ひませう』『オイキタ、シャンシャンシャン。そら勝た。シャンシャンシャン。又勝た。サア飲まぬか』」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報