(読み)キョウ

デジタル大辞泉 「京」の意味・読み・例文・類語

きょう【京】[漢字項目]

[音]キョウ(キャウ)(呉) ケイ(漢) [訓]みやこ
学習漢字]2年
〈キョウ〉
首都。みやこ。「英京西京帝京
京都のこと。「京風京人形
東京。「帰京上京
ケイ
みやこ。「京畿けいき京洛けいらく
東京のこと。「京浜京葉
京都。「京阪神
[名のり]あつ・おさむ・たかし・ちか・ひろし
難読東京トンキン南京ナンキン北京ペキン

けい【京】

数の単位の1万倍。10の16乗。古くは兆の10倍とも。きょう。
日本の国家プロジェクトの一環として、理化学研究所富士通により共同開発されたスーパーコンピューター。理化学研究所計算科学研究機構(兵庫県神戸市)に設置され、平成24年(2012)より、ライフサイエンス・新規材料開発・地球変動予測・宇宙物理学など、汎用機としてさまざまな分野で活用された。令和元年(2019)8月に運用終了。汎用京速計算機。京速機。京速コンピューター。→富岳
[補説]2は、演算速度が10ペタFLOPS(毎秒1京回の浮動小数点演算)であることに由来する。2011年に整備途中段階においてTOPトップ500で第1位、2014年から2018年までGraphグラフ500で第1位を獲得した。

けい【京/境/競】[漢字項目]

〈京〉⇒きょう
〈境〉⇒きょう
〈競〉⇒きょう

きょう〔キヤウ〕【京】

皇居のある土地。みやこ。「へのぼる」
京都。
いろは歌最後「す」の次につける語。
けい(京)

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精選版 日本国語大辞典 「京」の意味・読み・例文・類語

きょうキャウ【京】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 皇居のある土地。みやこ。帝都。首都。また、特に平安時代の都、すなわち京都(現京都市)をいう。
    1. [初出の実例]「凡京毎坊置長一人」(出典令義解(718)戸)
    2. 「奈良の京、春日の里に、しるよしして、かりにいにけり」(出典:伊勢物語(10C前)一)
  3. いろは歌の最後に言いそえる言葉。
    1. [初出の実例]「一説伊呂波有三段、イロハニホヘトチリヌルヲ大安寺護命僧正作、ワカヨタレソヱヒモセスまで弘法大師作京 伝教大師作或云慈覚大師」(出典:河海抄(1362頃)一二)
  4. 数の単位の一つ。兆の一万倍の数。けい
  5. ( 「きょうせん(京銭)」の略 ) =きんせん(京銭)

けい【京】

  1. 〘 名詞 〙 数の単位。兆の一万倍。億の一億倍。古くは兆の一〇倍の意味に用いられた。きょう。〔ロドリゲス日本大文典(1604‐08)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「京」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

[字音] キョウ(キャウ)・ケイ
[字訓] みやこ

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 象形
アーチ状の門の形。上に望楼を設ける。これを軍営や都城の入り口に建てた。〔説文〕五下に「人の爲(つく)る(はなは)だ高き丘なり。高の省に從ふ。(こん)は高き形に象る」とするが、字は高丘の形でなく、上部も屋根の形である。〔呂覧、禁塞〕に「京丘を爲(つく)ること、山陵の(ごと)し」とあり、〔高誘注〕に、戦死者の屍を中に塗りこんで「京(けいくわん)」を築き、これを京丘とよんだのであるという。〔淮南子、覧冥訓〕に「重京を高くす」というのも、二層の京観の意であるらしく、金文に字を重層の形に作るものがある。〔左伝、宣十二年〕に、楚が北方の覇者晋に大捷したとき、臣下の者が「君、盍(なん)ぞ武軍にき、晉の尸(し)を收めて、以て京を爲らざる」とすすめた話がみえる。〔杜預注〕に、積尸封土して京門を作るのであるという。卜辞に義京・磬京(けいきよう)などの名がみえ、そこでは羌三人・牛十牛を卯(さ)いて祀る儀礼が行われている。おそらく軍門であったのであろう。都城をもその門で守ったので京師の意となり、高なり、大なりなどの義が派生した。

[訓義]
1. アーチ状の門、京観、高丘。
2. 都、京城。
3. たかい、大きい、さかん。
4. くら。
5. かず。十兆、また一万兆。
6. などと通じ、おそれうれえる。

[古辞書の訓]
名義抄〕京 ミヤコ・オホイナリ・ワタル・ウレシ(ヒ)〔字鏡集〕京 ミヤコ・オホキナリ・タカシ・ワタル・ウレシ(ヒ)

[部首]
〔説文〕に就をこの部に属する。その籀文(ちゆうぶん)は重京の形であるに従う。犬牲は落成のときの修祓に用いるもので、成就の意となる。

[声系]
〔説文〕に京声として諒・景・・黥・涼・など十四字を収める。京・景kyang、鯨・黥gyang、諒・掠・涼liangの三系に分かれるが、各・洛、(兼)・(廉)、監・濫などにも、同じような声の関係がある。

[語系]
京・kyangは同声。(きよう)とは大麋(だいび)(大鹿)をいう。鯨gyangは魚の最大なるものと考えられた。

[熟語]
京京・京尹・京華・京外・京官・京観・京畿・京圻・京戯・京丘・京劇・京闕・京・京国・京師・京市・京室・京城・京職・京倉・京秩・京朝・京調・京兆・京都・京堂・京輔・京報・京坊・京本・京門・京・京邑・京様・京洛・京吏・京里・京陵・京輦
[下接語]
尹京・遠京・咸京・帰京・旧京・玉京・鎬京・西京・周京・上京・神京・帝京・東京・入京・京・洛京

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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