精選版 日本国語大辞典 「倉・蔵・庫」の意味・読み・例文・類語
くら【倉・蔵・庫】
〘名〙
※古事記(712)中「夢の教の如(まにま)に、旦に己が倉(くら)を見れば、信に横刀有りき」
※伊勢物語(10C前)六「雨もいたう降りければ、あばらなるくらに、女をば奥におし入れて」
② 鎌倉時代から室町時代にかけて、金融業者をいう語。土倉(とくら・どそう)。
※大内氏掟書‐一三条・寛正二年(1461)七月八日「失物質物にをくとき、その盗人倉へ持来て、をく事は」
③ (「金蔵(かねぐら)」の意から) 金銭を手に入れる手づる。金銭の収入源。金づる。
④ 歌舞伎などで、興行の不成立をいう語。転じて、計画していた物事などをやめにすること。おくら。
⑤ 「くらいしょう(蔵衣装)①」の略。
⑥ 「ちゅうしんぐら(忠臣蔵)」の略。
※雑俳・柳多留‐四六(1808)「元祿に建たる蔵は朽ぬ也」
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