太祖[宋](読み)たいそ[そう](英語表記)Tai-zu; T`ai-tsu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「太祖[宋]」の意味・わかりやすい解説

太祖[宋]
たいそ[そう]
Tai-zu; T`ai-tsu

[生]後唐,天成2(927).洛陽
[没]開宝9(976).10.20. 開封
中国,北宋の第1代皇帝 (在位 960~976) 。姓名趙匡胤 (きょういん) 。諡は英武睿文神徳聖功至明大孝皇帝。趙弘殷 (武清軍節度太尉) の次子,母は杜氏。容貌雄偉,騎射にすぐれていた。後周の世宗 (→柴栄 ) に仕えて武功を立て殿前都点検となり,顕徳6 (959) 年世宗が没し7歳の恭帝が即位すると帰徳軍節度使検校太尉となった。ときに北漢の来攻があり,翌年1月3日陳橋駅 (開封の北郊) に出陣。翌朝天子に擁立され,同日開封に帰り恭帝の譲りを受けて即位,建隆と改元,国号を宋と定めた。在位 17年の間に,外は呉越,北漢2国を除く五代以来の地方軍閥政権を平定統合し,内は藩鎮勢力を削減して武人政治をやめ,中央から文人官僚を全国に派遣して文治主義に基づく中央集権政治に切替え,官制,軍制,財制を改革して皇帝独裁権を強化した。酒癖があったので,弟太宗に殺されたという説がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android