(読み)ホウ

デジタル大辞泉 「峰」の意味・読み・例文・類語

ほう【峰】[漢字項目]

常用漢字] [音]ホウ(漢) フ(呉) [訓]みね
高い山。「危峰群峰孤峰高峰主峰秀峰名峰雄峰霊峰連峰
[補説]「峯」は異体字人名用漢字
[名のり]お・たか・たかし・ね
[難読]入峰にゅうぶ

み‐ね【峰/×峯/×嶺】

《「み」は接頭語。「ね」は山の頂。山を神域とみていう語》
山の頂上。山頂。ね。「そびえ立つ―」
物の高くなっている所。「雲の―」
刀剣・刃物の背。むね。「包丁の―でたたく」
くしの背。
烏帽子えぼしの頂上。
[類語](1)(2頂上山頂山嶺山巓天頂てっぺん

お〔を〕【峰/丘】

山の高い所。みね。尾根。
「―の上に降り置ける雪し風のむたここに散るらし春にはあれども」〈・一八三八〉
おか。
「我が逃げのぼりしあり―のはりの木の枝」〈・下・歌謡〉

ね【峰/×嶺】

山の頂上。みね。「真白き富士の―」
「高き―に雲の付くのす我さへに君に付きなな高嶺とひて」〈・三五一四〉

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「峰」の意味・わかりやすい解説


みね

長崎県上県(かみあがた)郡にあった旧町名(峰町(ちょう))。現在は対馬市(つしまし)峰町(まち)地区。旧峰町は1976年(昭和51)町制施行。2004年(平成16)厳原(いづはら)、美津島(みつしま)、豊玉(とよたま)、上県、上対馬の5町と合併、市制施行して対馬市となる。旧峰町は、対馬の中央部に位置し、国道382号が通じる。西海岸の三根(みね)川の河口に主邑(しゅゆう)三根があり、付近に対馬藩主宗氏による干拓地「殿様田(とのさまだ)」があるが、地域内の水田は80ヘクタール余にすぎない。全面積の90%は林野で、植林が進みシイタケ栽培が行われている。コウライキジツシマジカが生息し、ツシマジカの放牧場がある。商業は「本戸(ほんこ)」の多い西海岸より、むしろ「分家(ぶんけ)」や「寄留(きりゅう)」の多かった東海岸の志多賀(したか)や佐賀(さか)で盛んである。海岸部にはイカの一本釣りを主とする漁村が散在するが、志多賀・佐賀・櫛(くし)の東海岸にとくに盛んである。西海岸の青海(おおみ)と木坂の間には豊玉姫(とよたまひめ)を祀(まつ)る式内大社、海神神社(わたつみじんじゃ)(俗称かいじん)がある。対馬の一宮(いちのみや)で異国降伏・皇国守護の国境神社とされ、また海の守護神として漁民信仰を集めている。同神社の銅造如来(にょらい)立像は国指定重要文化財である。

[石井泰義]

『『峰町誌』(1993・峰町)』

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改訂新版 世界大百科事典 「峰」の意味・わかりやすい解説

峰[温泉] (みね)

静岡県伊豆半島南東部,賀茂郡河津町にある温泉。単純泉,弱食塩泉,100℃。河津浜から河津川沿いに約2km上ったところに位置し,今井浜谷津,湯ヶ野,七滝(ななだる)などの温泉とともに河津温泉郷を形成している。8世紀ごろに発見され,古くは縹(はなだ)湯と呼ばれた。1926年の掘削によって約30mの大噴湯が得られ一躍有名になった。源泉数は37,湧出量は毎分1万8000lと豊富。温泉周辺にはミカン畑が広がり,温泉熱を利用したカーネーションなどの花卉栽培も盛ん。付近には天城山,八丁池や新町の大ソテツ(天)などがあり,登山や散策に適し,避暑地としても知られる。伊豆急行河津駅からバスが通じる。
執筆者:

峰 (みね)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「峰」の意味・わかりやすい解説


みね

長崎県対馬中北部を占める地域。旧町名。 1976年町制。 2004年3月厳原,上県,上対馬,豊玉,美津島の5町と合併して対馬市となった。朝鮮海峡に面する西岸から内陸にかけては農業,対馬海峡に面する東岸は漁業を中心とする。西岸の三根は米作と畜産の中心地。東岸の佐賀宗氏開府の地で,漁業の中心地。その北方の志多賀には佐賀開府以前一時宗氏の居館がおかれた。漁業はイカ一本釣りが中心。内陸はかつて木炭産地として知られたが,現在では林業の中心は造林とシイタケ栽培に代わっている。コウライキジ,ツシマジカの生息地。町域中央を国道 382号線が通じる。

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「峰」の解説

みね【峰】

三重の米焼酎。伊賀産の米を鈴鹿山系の伏流水を用いて仕込む。原料は米、米麹。アルコール度数25%。蔵元の「森本仙右衛門商店」は弘化元年(1844)創業。清酒「黒松翁」の醸造元。酒造場の所在地は伊賀市上野福居町。

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事典・日本の観光資源 「峰」の解説

(宮崎県東臼杵郡美郷町)
美しい日本のむら景観100選」指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

岩石学辞典 「峰」の解説

リップル部分で,リップルの高さの上半分[Allen : 1968].

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