感情(詩誌)(読み)かんじょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「感情(詩誌)」の意味・わかりやすい解説

感情(詩誌)
かんじょう

詩誌。1916年(大正5)5月から19年11月まで発行。全32冊。室生犀星(むろうさいせい)・萩原朔太郎(はぎわらさくたろう)2人の雑誌として創刊創刊号で朔太郎は「平凡な感情ばかりが私ひとりの真理(まこと)であり生命である」と「感情」中心の、反自然主義の立場を明らかにしている。のち、山村暮鳥(ぼちょう)、竹村俊郎(としろう)、多田不二、恩地孝四郎らが加わり、いわゆる感情詩派が形成されていった。第2、3号の、犀星『抒情(じょじょう)小曲集』の特集、第8、9号の、朔太郎の詩集『月に吠(ほ)える』についての書簡、合評特集などが注目される。

[安藤靖彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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