風花(読み)カザハナ

デジタル大辞泉 「風花」の意味・読み・例文・類語

かざ‐はな【風花】

《「かざばな」とも》
晴天に、花びらが舞うようにちらつく雪。山岳地帯の雪が上層気流に乗って風下側に落ちてくるもの。 冬》「山国の―さへも荒けなく/虚子
初冬のころの晴れた日、風が吹き始める前などに、雨や雪がぱらぱらと降ること。
風疿かざほろし」に同じ。
[補説]書名別項。→風花
[類語]みぞれ氷雨あられひょう白雪はくせつ白雪しらゆきダイヤモンドダスト淡雪綿雪牡丹雪粉雪細雪締まり雪ざらめ雪小雪大雪豪雪どか雪吹雪吹雪く地吹雪雪嵐暴風雪ブリザード雪煙初雪新雪積雪根雪万年雪深雪しんせつ深雪みゆき残雪春雪

かざはな【風花】[書名]

俳句雑誌。月刊。昭和22年(1947)、中村汀女の主宰により創刊。汀女没後は長女の小川濤美子なみこ継承。平成29年(2017)終刊、「今日の花」に引き継がれた。

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精選版 日本国語大辞典 「風花」の意味・読み・例文・類語

かざ‐ばな【風花】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「かざはな」とも )
  2. 空が曇り、吹き出した風にまじって舞い落ちる雪片やあられ、みぞれなどをいう。また、降雪地から遠く風に乗って飛来したかと思われる雪片。《 季語・冬 》
    1. [初出の実例]「ちりて又風花となる桜かな〈盛一〉」(出典:俳諧・犬子集(1633)二)
  3. かざほろし(風疿)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「風花」の意味・わかりやすい解説

風花
かざはな

晴天の空からが降ってくる現象。高い山の風下側で,山越えの風に乗って雪片が飛来することが多い。降雪の雲の本体は風上側に残され,風下は乾燥した下降気流が卓越するために晴天となり,雪片だけが舞ってくる。寒さが厳しい北西の季節風の強い日に,山の風下側で多くみられる。

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デジタル大辞泉プラス 「風花」の解説

風花〔映画:2001年〕

2001年公開の日本映画。監督:相米慎二原作鳴海章、脚本:森らいみ、美術:小川富美夫。出演:小泉今日子浅野忠信麻生久美子、尾美としのり、小日向文世、木之元亮、寺田農ほか。第56回毎日映画コンクール美術賞受賞。北海道を舞台とするロードムービー。相米慎二の遺作

風花〔曲名〕

日本のポピュラー音楽。歌はシンガーソングライター、森山直太朗。作詞作曲:森山直太朗、御徒町凧。NHK連続テレビ小説「風のハルカ」(2005年度)の主題歌

風花〔映画:1959年〕

1959年公開の日本映画。監督・脚本:木下恵介、撮影:楠田浩之。出演:永田靖東山千栄子、細川俊夫、井川邦子、久我美子和泉雅子、平岡佳代子ほか。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「風花」の意味・わかりやすい解説

風花
かざはな

雲の少ない晴天に舞う雪のこと。遠くの山岳方面が風雪となっているとき、その雪片が上空の風にのって、風下の晴れた山麓(さんろく)方面に飛んでくることがあり、群馬県などでよくみられる。

[平塚和夫]

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百科事典マイペディア 「風花」の意味・わかりやすい解説

風花【かざはな】

青空が広がっているのに降ってくる雪。遠くの山岳に降る雪が上層の強風に送られて舞ってくるような場合に起こる。群馬県などでよく見られる。雪に限らず雨のこともあり,総じて天泣(てんきゅう)ともいう。

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とっさの日本語便利帳 「風花」の解説

風花

青空を背景にして、花びらが舞うようにチラチラと落ちてくる雪。日本列島の脊梁山脈の雪雲から、雪片が北西風に流されて風下側に落ちる。

出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報

普及版 字通 「風花」の読み・字形・画数・意味

【風花】ふうか

風に散る花。

字通「風」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の風花の言及

【中村汀女】より

…日常生活に根ざしたのびのびした感性とさわやかな抒情に特色があり,〈たんぽゝや日はいつまでも大空に〉(《春雪》),〈外(と)にも出よ触るるばかりに春の月〉(《花影》1948)などがその代表作。47年以来,俳句誌《風花(かざはな)》を主宰。テレビ等でも活躍し78年には放送文化賞を受けた。…

※「風花」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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