デジタル大辞泉 「霰」の意味・読み・例文・類語
あられ【×霰】
2 料理で、小さく
3
4 「
5 「霰小紋」に同じ。「
6 「霰
[類語]雨・氷雨・雪・
( 1 )「和名抄」「色葉字類抄」また、節用集等の辞書でも、「霰」「丸雪」とともに「雹」もアラレと訓じていて、季節を問わずアラレといったらしい。
( 2 )上代、既に「霰打つ」「霰たばしり」とその音が注目され、「和漢朗詠集」「古今六帖」では霰が歌題とされていて、「堀河百首」で冬の歌材として定着する。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
あられ餅の略。こまかくさいの目などに切って乾燥した餅を,炒(い)ったり揚げたりしてふくらませ,塩,しょうゆ,砂糖などで味をつけたもの。ノリを巻いたり,トウガラシを振ったものなどもある。雛祭に供える雛あられのように糒(ほしい)を炒ったものを,この名で呼ぶこともある。文献に名が見られるのは江戸時代のはじめごろからであるが,当時もいまと同じように,のし餅や海鼠(なまこ)餅を切って作ったらしく,井原西鶴の《武道伝来記》巻一(1687)には〈搔餅(かきもち),霰餅(あられ)をきざみゐしが〉という表現が見られる。なお,日本料理ではこまかいさいの目に切ったものをあられと呼び,また,かけそばに貝柱を加えたものをあられそばというが,室町期には〈霰酒(あられざけ)〉をあられということが多かった。霰酒は奈良の特産として知られたみりんの一種で,もろみが白く残るのでこの名があるという。
執筆者:鈴木 晋一
雲の中で雪の結晶や凍結した水滴に過冷却した微小な水滴(雲粒)が次々に衝突して凍りつくと,大きさが数mmの柔らかくてもろい白色不透明の球形あるいは円錐形の氷の粒となる。これがあられ(気象学では雪あられという)で,にわか雪のときなどに音を立てて降る。あられは初冬のころ本州の太平洋沿岸地方で降ることもあるが,日本海沿岸地方では冬の間を通じて降る。これは強い寒気団の南下に伴う対流性の雲が発達してあられをもたらすからである。気象学ではあられを雪あられと氷あられに区別している。氷あられは芯は雪あられと同じだが,外側は氷の層でできているので,つぶすのが難しいくらい硬い。成因はひょう(雹)と同じである。大きさが5mm以上のものをひょうとよんでいる。
執筆者:若浜 五郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…このほかの白大理石の著名な産地は,アメリカのバーモント州,ジョージア州,ユーゴスラビアのマケドニア,台湾花蓮県などである。日本の白大理石には〈霰(あられ)〉と呼ばれる山口県美弥市産のもの(秋吉大理石)や,〈寒水〉と呼ばれる茨城県常陸太田市産のもの(寒水石)があるが,いずれも今日では産額は言うに足りない。 広義の大理石のなかで古来もっとも珍重されたのは,イタリア語でブレッチア,日本では更紗(さらさ)と呼ばれる網目模様のレキ岩状の大理石である。…
…石畳,霰(あられ)などともいわれ,幾何学模様のもっとも簡単なものとして洋の東西を問わず古くから種々のものの意匠模様に用いられている。ことに染織品の模様としては,これの土台になる裂地(きれじ)の構造が,直交する経緯(たてよこ)の糸で組織されたものであるから縞とともにきわめて織物に自然な模様として,その発生はおそらく原始時代にさかのぼるものであろう。…
※「霰」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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