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 ヒョウ

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デジタル大辞泉の解説

ひょう【×雹】

主に積乱雲から降る直径5ミリ以上の氷の粒または塊。多くは雷雨に伴って降り、農作物や人畜に被害を与える。 夏》「常住の世の昏(くら)みけり―が降る/草田男
[補説]「雹」の字音はハク・ホクであるが、「ひょう」はこのホクがハウになったものの音変化とも、「氷」の字音からとも、また「ひょうう(氷雨)」の音変化ともいう。

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とっさの日本語便利帳の解説

空から降ってくる氷の粒で、直径五mm以上のもの。五mm未満が霰(あられ)。五月から六月は雹の季節。

出典|(株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」
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大辞林 第三版の解説

ひょう【雹】

多く雷雨に伴って降る直径約5~50ミリメートルの氷の粒もしくは塊。農作物や家畜に被害を与えることがある。 [季] 夏。 〔「雹」の字音は、ハク・ハウ。「ひょう」は「氷」の音をあてたものとも、「氷雨ひようう」の転ともいう〕

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


ひょう

積乱雲から降る大粒の氷。直径が5ミリメートルを超えるものをいい、それより小さいと氷あられに分類される。表面は滑らかな氷であるが、こぶができて凹凸になっていることもある。割ってみると、透明な部分と、白く不透明なところが交互に何層かに重なっている。あられあるいは凍った水滴が芯(しん)になってできる。雲の中の水滴がこれに衝突付着したとき、すぐに凍ると粒状の構造になるので気泡が多く、雪あられに似た白く不透明で密度が小さい層ができる。水滴が広がり水の膜になってから凍ると、透明な層になる。中間型で、スポンジ状の氷になることもある。付着する水滴の大きさや、温度、衝突の速度などが層のでき方に影響する。大きく成長するには、ある程度落下してから上昇気流にのって宙返りし、ふたたび上昇する。これを十分間くらい繰り返すと、かなりの大きさになる。ときには、いくつかくっつきあって、おもしろい形をつくる。大きさは、普通、直径で表現するが、大豆とか鶏卵などに例えて表現することもある。埼玉県下では、カボチャ大で重さ数キログラムもある雹が降った記録がある。径が小さかったり気温が高いと、落下中に溶けて大粒の雨になる。これは水雹(みずひょう)ともいわれる。平均の密度は0.9グラム毎立方センチメートル程度のものが多い。
 落下速度は大きさによって異なる。小さいのは10メートル毎秒くらい、非常に大きいものは30メートル毎秒を超える。
 降雹は、日本では晩春か初夏の午後に多い。よく、寒冷前線の近くで不安定な空気が強い上昇気流を引き起こし、発生した積乱雲の中で雹が形成される。しばしば雷を伴い、5、6分程度でやんだり、雨に変わったりする。幅が数キロメートルの帯のように狭い降雹域は、雹の道とよばれる。小さい雹でも農作物に被害を与えるが、大きいのは人畜を傷つけたり、建物などを壊す。直撃の降雹で人が死んだ例もある。雹を抑制するいろいろな方法がある。雹ができそうな雲に吸湿性凝結核になる種をまくと、雲の下部に多くの雨滴ができて、降水が始まる時間が早くなるので、雹ができにくい。また小さなロケットなどを使って雲の中にヨウ化銀の種をまき、小粒の雹を数多くつくってやると、地面に落下するまでにそれが溶けて、被害を軽減する。ただしいずれも、抑制効果についての評価はまちまちである。[篠原武次]

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