(読み)セキ

デジタル大辞泉 「籍」の意味・読み・例文・類語

せき【籍】[漢字項目]

常用漢字] [音]セキ(漢) ジャク(呉)
書物文書。「漢籍経籍史籍書籍珍籍典籍
所属する人や土地などを登録した公式の文書。また、その登録。「移籍学籍鬼籍戸籍国籍在籍除籍船籍僧籍地籍党籍入籍版籍復籍本籍
[名のり]ふみもり・より

せき【籍】

戸籍。「結婚してを入れる」
学校団体一員として名を連ねていること。また、その資格。「大学を置く」
[類語]戸籍本籍原籍国籍

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精選版 日本国語大辞典 「籍」の意味・読み・例文・類語

せき【籍】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 書きもの。文書。書物。〔周礼‐夏官・大司馬〕
  3. 戸籍。
    1. [初出の実例]「一色親管百姓籍」(出典:続日本紀‐天平宝字五年(761)八月癸丑)
    2. 「籍は向ふに置て当分此方に寄留する者もあって」(出典:思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉五)
  4. 学校、団体、官庁などの一員として名前が記録されて、その資格を持っていること。
    1. [初出の実例]「周頼朝経相等依恪勤、除削其籍已了」(出典:権記‐長徳元年(995)一二月二五日)
    2. 「大学には籍が残っている筈だった」(出典:娼婦の部屋(1958)〈吉行淳之介〉)
    3. [その他の文献]〔漢書‐元帝紀〕
  5. 名前を記した帳簿名簿
    1. [初出の実例]「君門九重未籍、閑臥窓樹晩鶯声」(出典:文華秀麗集(818)上・書懐呈王中書〈仲雄王〉)

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普及版 字通 「籍」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 20画

(旧字)
20画

[字音] セキ・シャ
[字訓] ふみ・かきつけ・しるす・かりる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(せき)。は耕。土を耒(すき)で起こすこと。昔(せき)はその声符で肉の形。うすく重なった肉をいう。そのように土を起こすことをといい、竹や木をそのように簿片とすることをという。これを綴じて簿書とする。〔説文〕五上に「簿書なり」とみえる。〔左伝、昭十五年〕に、晋の図書を掌る籍氏の名がある。秦・漢以後、木簡竹簡の類が行われ、典籍の重要性に応じて、大中小の定めがあった。

[訓義]
1. ふみ、木簡、竹簡、綴じて書籍とする。
2. かきつけ、ちょうめん、なふだ。
3. しるす、かきつける。
4. と通じ、かりる。
5. と通じ、たがやす。
6. と通じ、たとい、もし。

[古辞書の訓]
名義抄 シキヰニス・フダ・フミ・フム・アト・ツカサドル・ヨル 〔立〕 マジハル・フダ・ヨル・ヤサス・ヤナス/ フダ・ヨレテ・ミダリガハシ・カル・ヰシヤ・トル・アヤマツ・ヨル・ハジム

[語系]
dzyakは同声。は帝千畝、田の字。は祭、神饌を供えるときのしきもの、は簿書。草の編まない状態のままを狼(ろうぜき)という。昔声に、薄く小さいものの散乱する意がある。

[熟語]
・籍書・籍設・籍貫・籍記・籍求・籍在・籍財・籍取・籍甚・籍税・籍籍・籍帳・籍田・籍図・籍馬・籍賦・籍圃・籍没・籍誉・籍躙・籍礼・籍斂・籍録
[下接語]
移籍・温籍・宦籍・貫籍・漢籍・鬼籍・貴籍・妓籍・客籍・去籍・軍籍・群籍・経籍・原籍・戸籍・古籍・口籍・国籍・載籍・在籍・削籍・策籍・史籍・市籍・尺籍・書籍・除籍・臣籍・図籍・聖籍・船籍・租籍・僧籍・族籍・属籍・地籍・朝籍・丁籍・典籍・入籍・版籍・秘籍・復籍・仏籍・墳籍・兵籍・籍・簿籍・法籍・本籍・名籍・門籍・落籍

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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