デジタル大辞泉 「綱」の意味・読み・例文・類語
つな【綱】
2 心身が不安・危険な状態にあるとき、すがって頼みとするもの。「命の
3 相撲で、横綱のこと。
[用法]つな・なわ・ひも――太さでは、一般的に綱、縄、
[類語]縄・紐・荒縄・細引き・テープ・鎖・しめ縄・命綱・帆綱・ロープ・ザイル
こう【綱】[漢字項目]
〈コウ〉1 太いつな。「綱維」
2 物事を統括する大筋。「綱紀・綱領/政綱・大綱・要綱」
3 生物学で、大きな区分け。「哺乳綱」
〈つな(づな)〉「命綱・
〈コウ〉
〈つな(づな)〉「命綱・
 
の、綱に在りて、條
りて紊(みだ)れざるが
(ごと)し」、〔詩、大雅、巻阿〕「四方、綱と爲す」のように、秩序の基本の意に用いる。
は声義近く、おそらく同系の語であろう。綱は
(網)に対し、經は
(緯)に対し、その基本の意味がある。紀は糸まき、小綱。また紀綱の意がある。出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
繊維をそろえて撚り(より)をかけ,物を結んだりする材料には,糸,紐,縄,綱などがあるが(〈糸〉〈紐〉および〈ロープ〉の項目参照),これらには厳密な区別はない。日常的には糸が最も細く,紐,縄と太くなり,綱が最も太いものを指すことばとして用いられることが多い。
 古くは葛を〈都那(つな)〉と称した。綱は実用的な用途のほか,綱引き,蛇綱,綱掛けなど神事や呪術にも多く用いられる。綱はしめ縄や横綱の綱も含めて標(しめ)として内と外の境や神域を表示し不浄や穢を隔離するところから,正月には〈綱掛け祭〉といって大綱を村の出入口や境にかけ悪疫や災厄が村に侵入するのを防ぎ,村の一年の平安を祈願する行事がある。奈良ではこの綱を〈勧請綱(かんじようづな)〉といい,蛇形や男女の性器に模したり,雌雄2本に作ったりして邪悪なものを排除する。また蛇形の綱を村のまわりを引いてまわり,これに邪悪なものを託して川や海,村境に捨てたり,綱引きで神意や作柄を占う行事にも綱が登場する。
執筆者:飯島 吉晴
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
生物を分類するとき類別に用いる一段階の名称。門(もん)と目(もく)の間に置かれる段階であって、通常かなり広い範囲にわたる生物群を包含するが、それらは外見が多様であっても、共通した明らかな特徴を備えている。たとえば、脊椎(せきつい)動物門には綱として無顎(むがく)類(円口類)、軟骨魚類、硬骨魚類、両生類、爬虫(はちゅう)類、鳥類、哺乳(ほにゅう)類が含まれ、外見からも明らかに区別できるが、脊椎をもつことで共通している。ただし、分類するとき各類をどの段階に置くかは学者間でかならずしも一致しないし、また研究の進展によっても変わってくる。
[中根猛彦]
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…命名については国際動物(植物)命名規約によって方法が規定されている。 分類群の階級としては,種speciesを基本的な単位として,それより上級に属genus,科family,目order,綱class,門division(動物ではphylum)などが設けられ,それらの間にもいくつかの階級を設けてもよいことになっている。種以下の分類群としては,動物の命名規約では,亜種subspeciesだけが認められているが,植物の場合には,亜種のほかに変種variety,亜変種,品種などの階級も認められている。…
…細い繊維を集めて左撚り(より)をかけて単糸(ヤーン)にし,これを数本ないし数十本集めて右撚りをかけて子縄(ストランド)にし,ストランドを三つ,四つ,または八つ撚り合わせるかまたは組むことによって作った長い繊維索。綱,縄,ひも(紐)はだいたいの大きさで繊維索を分別したもので,狭義にロープは綱をさす。一般に綱は単糸が複数本の子縄からできているもの,縄は1本の単糸の子縄から成るものをいう。…
※「綱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
[名](スル)二つ以上のものが並び立つこと。「立候補者が―する」「―政権」[類語]両立・併存・同居・共存・並立・鼎立ていりつ...