(読み)ト

デジタル大辞泉 「都」の意味・読み・例文・類語

と【都】[漢字項目]

[音](漢) (呉) [訓]みやこ
学習漢字]3年
〈ト〉
人の集まる大きな町。「都会都市
政府の所在地みやこ。「旧都古都首都新都遷都帝都奠都てんと
東京都のこと。「都営都政都民都立
みやこ風であか抜けしている。みやびやか。「都雅
取りまとめる。統率する。「都統都督
〈ツ〉すべて。みな。「都合都度
[名のり]いち・くに・さと・ひろ
[難読]都都一どどいつ都都逸どどいつ

みや‐こ【都】

《「みや」の意》
皇居のある土地。「を定める」「京の
その国の中央政府の所在地。首都。首府。また一般に、人口が多く、政治・経済・文化などの中心となる繁華な土地。都会。「住めば
何かを特徴としたり、何かが盛んに行われることで人が集まったりする都会。「音楽のウィーン」「水のベニス」
天皇が仮の住居とする行宮あんぐう
「秋の野のみ草刈りき宿れりし宇治の―の仮廬かりいほし思ほゆ」〈・七〉
[類語]首都首府

と【都】

と並ぶ地方公共団体。東京都のこと。また、「東京都」の略。→東京都道府県
[類語]

つ【都】[漢字項目]

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精選版 日本国語大辞典 「都」の意味・読み・例文・類語

みや‐こ【都・京】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「みや」は宮、「こ」は場所の意か。→補注 )
  2. 皇居のある土地。天皇が仮居した行宮(あんぐう)などもいう。
    1. [初出の実例]「豊前国(とよくに)長峡県(なかさのあかた)に到(いた)りて行宮(かりみや)を興(をき)て居(ましま)す。故(かれ)其処(そのところ)を号(なつ)けて京(ミヤコ)と曰(い)ふ」(出典:日本書紀(720)景行一二年九月(北野本訓))
  3. 政治、経済、文化などの中心として、多くの人口を有する繁華な都会。首都。首府。田舎に対していう。日本では平安時代以降、多く京都をさしていう。
    1. [初出の実例]「雲に飛ぶ薬はむよは美也古(ミヤコ)見ばいやしき吾(あ)が身またをちぬべし」(出典:万葉集(8C後)五・八四八)
    2. 「吾妻人こそ、言ひつる事は頼まるれ。都の人は、ことうけのみよくて、実(まこと)なし」(出典:徒然草(1331頃)一四一)
  4. 何かを特徴としたり、何かが盛んに行なわれることで、それを中心として人の集まったりする都会。「杜(もり)の都仙台」「音楽の都ウィーン」など。
  5. 絹綿交織物の一つ。経(たていと)・緯(よこいと)に中番の諸撚綿糸または瓦斯糸ないしシルケット糸を用い、縞糸に綿糸、綿紡糸柞蚕(さくさん)糸などを用いて大柄または中柄の縞を表わしたもの。着尺地用とする。
  6. みやこづめ(都詰)」の略。
    1. [初出の実例]「飛車角二てうぎきでわっちゃアみやこでつめられるのだ」(出典:洒落本・通人三国師(1781)道行うらの名所)

都の補助注記

キリシタン文献ではミアコの形も見られる。


と【都】

  1. 〘 名詞 〙
  2. みやこ。都会。〔書経‐説命中〕
  3. 地方公共団体の一つ。道府県と同じ資格をもつもの。東京都がこれにあたる。また、東京都の略称としても用いる。
    1. [初出の実例]「都の区は、これを特別区という」(出典:地方自治法(1947)二八三条)

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普及版 字通 「都」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

(旧字)
人名用漢字 12画

[字音]
[字訓] みやこ・みやび・すべて

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
旧字はに作り、(者)(しや)声。は祝の器である曰(えつ)を土中に埋める形。聚落をめぐる堰堤(えんてい)に、呪禁として呪符を埋める。その堰堤を(と)といい、呪禁の符を書という。そのをめぐらした城邑をという。〔説文〕六下に「先君のるをと曰ふ」とし、国都・神都をよぶ名とする。金文には斉器の〔(そはく)〕に「民人鄙」、「人民邑」のような語があり、鄙・邑はともに壁をめぐらしたところをいう。

[訓義]
1. みやこ、王城、天子の居る所、国都。
2. 畿内の采地、大都・小都のようにいう。また、諸侯の下邑。
3. むら、さと。
4. みやび、みやびやか、さかん、あでやか、美しい。
5. あつまる、大きい、多い。
6. すべて。
7. 感動詞、ああ。
8. (ちよ)と通じ、たくわえる。

[古辞書の訓]
名義抄 スブ・スベテ・カツテ・ミヤコ・ナラフ・オク・ココロミル・ミヤビカニ・ミヤビカナリ・アツク・フツト・フツニ・ミナ・ツブサニ・サカンナリ・コトゴトク・ツネ・ナガク/大 オホムネ・オホヨソ/廬 シカシナガラ・テラツツキアヒ

[語系]
taは同声。をめぐらした城邑をという。また京ともいう。は武装都市、邑は城壁中に人の聚居する意。京は戦場の遺棄死体を塗りこんで作った凱旋門で、もとは軍門を意味した。tjyaの声に従う(諸)・zjiaなどには、集合し蓄積する意がある。

[熟語]
都下・都家・都雅・都魁・都会・都閑・都畿・都契・都佼・都講・都合・都纂・都市・都試・都肆・都場・都城・都人都竈・都亭・都図・都統・都内・都伯・都凡・都鄙・都門・都野・都兪・都養・都盧
[下接語]
王都・嫻都・旧都・京都・古都・故都・皇都・首都・神都・新都・遷都・大都・帝都・

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日本歴史地名大系 「都」の解説


みやこ

現都町に比定される。薩摩国建久図田帳には薩摩郡三五一町三反のうちとして「都浦十町」がみえる。島津庄と相論中の地で、名主万は在庁官人武光師高であろう。応永三五年(正長元年、一四二八)九月二日、名字の地を所望した宮古若狭守久種に薩摩郡のうち宮古みやこ村一〇町が総州家島津犬太郎丸(久林)から宛行われた(「島津犬太郎丸宛行状」島津伊久系図)。天正二年(一五七四)夏頃には北郷時久が都名一〇町を知行していたが、島津氏の命により返上、同所は島津朝久に与えられた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「都」の意味・わかりやすい解説


道府県と同列である普通地方公共団体の一種。都は、市町村を包括する広域の自治体という点で府県と同じであるが、特別区が置かれている点で府県と異なる。これは、1943年(昭和18)に東京市東京府を廃止して東京都制が制定されたことによる。現在、都は東京都だけであるが、制度上は他の大都市所在の府県を都とすること(例、大阪都)は可能である。

[高木鉦作]

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百科事典マイペディア 「都」の意味・わかりやすい解説

都【と】

都道府県

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