ついと(読み)ツイト

デジタル大辞泉 「ついと」の意味・読み・例文・類語

つい‐と

[副]
動作が突然行われるさま。いきなり。「談話中についと出て行く」
動作がすばやく行われるさま。さっと。ぱっと。「マッチついとさし出す」
[類語]がばとがばっとむっくとむっくりむくりすっくしゃんとしゃっきりすいとつとすっとさっとぱっとふとふっと不意にわかふいとひょっこり打ち付けぶっつけ出し抜け突然唐突短兵急急遽きゅうきょ忽然こつぜん俄然突如いきなりついついついひょっとひょいはた思わず思わず知らず思いがけずはしなくはしなくも図らず図らずもやにわに時ならずたちま卒然突発的発作的反射的やぶから棒青天の霹靂へきれき寝耳に水

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ついと」の意味・読み・例文・類語

つい‐と

  1. 〘 副詞 〙
  2. 動作が突然行なわれるさまを表わす語。いきなり。ずいと。ぷいと。
    1. [初出の実例]「鞠を蹴るとて、何とかして懸(かかり)より外へついと越へ、大道へおつる」(出典咄本・昨日は今日の物語(1614‐24頃)下)
    2. 「お勢はツイと彼方を向いて」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一)
    3. 「反抗がついと湧いてきた」(出典:女作者(1913)〈田村俊子〉)
  3. 動作がすばやく、身軽に行なわれるさまを表わす語。さっと。すっと。→ついとする
    1. [初出の実例]「取付く所を、ついと退(の)き」(出典:浄瑠璃・大経師昔暦(1715)中)
    2. 「水鳥がツイと泳いで通ると」(出典:青春(1905‐06)〈小栗風葉〉春)
  4. 細くまっすぐにのび出るさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「彼長竿がツイと出てゐるから」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android