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すっと(読み)スット

デジタル大辞泉 「すっと」の意味・読み・例文・類語

すっ‐と

[副](スル)
すばやく、とどこおらずに動作をするさま。または、変化が起こるさま。「すっと手を出す」「人影すっと消える」「からだがすっと軽くなる」
まっすぐに伸びているさま。「すっと伸びた肢体
胸のつかえや心配などがなくなって、気持ちがよくなるさま。「胸がすっとした」「気分すっとする」
[類語](1がばとがばっとむっくとむっくりむくりすっくしゃんとしゃっきりついとすいとつとさっとぱっとふとふっと不意にわかはた身軽い身軽軽軽かるがる軽快かろやか簡捷かんしょうはしこいすばしこい素早い手早い敏速敏活迅速敏捷びんしょう手ばしこい手早速やか速い足早早足小走り機敏一瀉いっしゃ千里急ピッチ矢の如しはかばかしい目にも留まらぬひらりひょいひょいひょいぴょんぴょんぴょんてきぱきしゃきしゃききびきびずんずんクイックスピーディーハイペースちゃちゃとちゃちゃっとさっさとっととつっとすたすた

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「すっと」の意味・読み・例文・類語

すっ‐と

  1. 〘 副詞 〙
  2. 細長い一本の筋となってまっすぐにのびるさまを表わす語。すうっと。
    1. [初出の実例]「あのひだりの方へ、すっとでた枝を見たか」(出典:狂言記・萩大名(1660))
  3. かろやかにまたはすばやく、すらりと何の抵抗もなく、しずかに、物事が進行または変化するさま、また、そのように物事を行なうさまを表わす語。すうっと。さっと。
    1. [初出の実例]「先王の威勢を幾(ほとと)に頓(やふれなん)とて、すっと持ち失うたでこそあれぞ」(出典史記抄(1477)二)
    2. 「食事の席や買い物の場所になると趙さんはスッと姿をかくす」(出典:藁のおとし穴(1974)〈坂上弘〉)
  4. わだかまった気持が晴れて、さっぱりするさまを表わす語。また、涼しげで、さわやかな味わいを表わすのにも用いる。すうっと。
    1. [初出の実例]「お蔭で結構なお庭を拝見して頭がすっと致しました」(出典:金(1926)〈宮嶋資夫〉二五)
  5. 物を吸いこむ音を表わす語。
    1. [初出の実例]「物をすひいるるにすっとすふともいひ」(出典:名語記(1275)六)

すっと

  1. 〘 名詞 〙
  2. すっぱ(素破)
  3. 人または犬・猫などをののしっていう語。
    1. [初出の実例]「軒の下に寝て居る犬、起き、吠えかかる。『すっとめすっとめ。こいつは俺を乞食だと見たさうな』」(出典:歌舞伎・男伊達初買曾我(1753)四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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