ふんだん(読み)フンダン

デジタル大辞泉 「ふんだん」の意味・読み・例文・類語

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精選版 日本国語大辞典 「ふんだん」の意味・読み・例文・類語

ふん‐だん

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「ふだん(不断)」の変化した語 )
  2. 絶え間ないこと。絶えないこと。とめどのないこと。
    1. [初出の実例]「ヂョ ヂュウ fundan(フンダン) ノ モノガタリ」(出典懺悔録(1632))
  3. ( 絶え間なく続くことの意から ) ゆたかなさま。ありあまるさま。たくさん。ふんだく。
    1. [初出の実例]「ふんだん 物のたくさんなるを云は不断の字にて、たへず有の心なるべきかを、田舎などにふんだんとあやまりたるか」(出典:志不可起(1727))

ふんだんの語誌

( 1 )は「かた言」に記されるように「ふだん(不断)」の訛りであることは、挙例の「懺悔録」からも明らかである。
( 2 )は、挙例の「志不可起」の説くように「不断」の訛形が意味変化したものと解釈する立場が一般的である。しかし、の意では、他にフンダ、フンダクといった語形もあり、特にフンダクは浄瑠璃の作品などに見ることができる。「物類称呼‐五」(一七七五)では、フンダンを江戸辺りの方言形としている。このようなことをふまえると、は「不断」とは関係なく、江戸辺りの方言形が広く通用するようになったものとも考えられる。

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