ごろごろ(読み)ゴロゴロ

デジタル大辞泉 「ごろごろ」の意味・読み・例文・類語

ごろ‐ごろ

[副](スル)
雷鳴のとどろき響く音、また、それに類する音を表す語。「雷がごろごろ鳴りだす」
大きくて重い物が、音を立ててゆっくり転がるさま。また、その音を表す語。「岩がごろごろ(と)転がり落ちる」
猫がのどを鳴らす声、また、そのような音を表す語。「腹が減ってごろごろいう」
あちこちに物が雑然と転がっているさま。「石がごろごろしている川原
いくらでもあって、ありふれた存在であるさま。「世間ごろごろしている話」
何もしないで、暇をもてあましているさま。「一日じゅう家でごろごろしている」
目や腹の中に異物のあるさま。「目の中がごろごろして痛い」
[名]雷の幼児語。「ごろごろが来るよ」
[類語](2くるりぐるりくるりくるりぐるりぐるりくるっとくるくるぐるぐるくりくりぐりぐりころころからからがらがらころりごろりからんころん/(3ごろにゃんにゃあにゃあにゃんにゃん/(5沢山多く多い数数かずかず多数数多すうた無数多量大量大勢おおぜいおびただしいいっぱいあまた多多いくらもいくらでもざらにどっさりたっぷり十二分に豊富にふんだんに腐るほどごまんとわんさとしこたまたんまりうんとたんと仰山ぎょうさんなみなみ十分しっかりがっつり大挙多勢多人数大人数衆人莫大膨大巨万豊か潤沢無尽蔵山ほど盛り沢山がっぽりがっぽがっぽ多め幾多過多最多多作数知れない数知れぬ数え切れない十指に余る枚挙にいとまがない掃いて捨てるほど/(6ぶらぶらちんたらぐうたらぬらりくらりのらりくらりのらくらだらだらものぐさだらけるのほほんのんべんだらり風太郎ぷうたろうその日暮らし便便だらり便便ずぼらだらしないしだらないぬらくらちゃらんぽらん無精ルーズ無気力ふしだら自堕落ずるける怠ける手を抜く手抜き骨惜しみのろのろもたもたぐずぐず投げ遣りレイジー怠慢怠惰無為拱手きょうしゅ横着怠るサボるイージーイージーゴーイング風の吹くまま気の向くまま油を売るまったり漫然たるむぬるま湯ぬるま湯につかるもさくさもさっともさもさのそりのさのさのそのそとぼとぼのこのこのっそりそろそろゆっくりのろまのっしのっしのしのし遅いのろいのろくさいまぬるいまのろいスロー緩慢とろいまだるいまだるっこいにぶ緩徐遅緩スローモー遅遅ぼやぼや鈍重どんとろとろぼちぼちぼつぼつぽつぽつ徐徐徐徐にじわじわじわりじわりじりじりのたりのたりのたりそろりゆるゆるのんびりゆったり悠然悠悠

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精選版 日本国語大辞典 「ごろごろ」の意味・読み・例文・類語

ごろ‐ごろ

  1. [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
    1. 雷のとどろきひびく音、または雷のようにとどろきわたる音を表わす語。〔書言字考節用集(1717)〕
      1. [初出の実例]「すると遠くでゴロゴロと云ふ雷鳴で」(出典:真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝〉二二)
    2. 車輪がころがり動く音、石うすを回す音など、丸いもの、大きいもの、重いものなどがころがってゆく音、またはそのさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「丸いものはごろごろどこへでも苦なしに行けるが」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉八)
    3. 猫などが喉(のど)を鳴らす声を表わす語。
      1. [初出の実例]「彼の大猫も〈略〉大威張りに、ゴロゴロ咽喉を鳴らして居り升(まし)た」(出典小公子(1890‐92)〈若松賤子訳〉前編)
    4. あちこちに、物が雑然と、または無造作にころがっているさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「最早勝手はころころと、あそこや爰に転寝(うたたね)の」(出典:浮世草子・世間妾形気(1767)一)
    5. ( から転じて ) その価値が低くみえるほどに、あちこちに物が沢山あるさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「汝(そなた)ほどの学識(ものしり)は広き東京に掃くほどにて、塵塚の隅にもごろごろと有るべし」(出典:花ごもり(1894)〈樋口一葉〉三)
    6. 比喩的に、仕事をしないで、むだに暮らしているさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「大抵の日は寄宿舎の寝室に転々(ゴロゴロ)して居た」(出典:青春(1905‐06)〈小栗風葉〉中)
    7. 角ばっていたり違和感があったりして、なめらかでないさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「コレサ目のうちがごろごろするは」(出典:人情本・明烏後正夢(1821‐24)初)
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙 雷をいう小児の語。ごろごろさま。
    1. [初出の実例]「アレアレ、どうかゴロゴロが来さうだぜ」(出典:歌舞伎・𢅻雑石尊贐(1823)三立)

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デジタル大辞泉プラス 「ごろごろ」の解説

ごろごろ

伊集院静の小説。2001年刊行。2002年、第36回吉川英治文学賞受賞。

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