グリーン(George Green)(読み)ぐりーん(英語表記)George Green

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

グリーン(George Green)
ぐりーん
George Green
(1793―1841)

イギリスの数学者。ノッティンガムの製粉屋に生まれ、独学で数学を勉強し、ケンブリッジ大学に入学を許され、1837年学位を授けられた。1839年以降、ケンブリッジのケイウス・カレッジのメンバーとなった。ラプラスの大著『天体力学』を愛読し、これを模範として「数学解析の電磁気学への応用の試論」を発表した。そこで導入した「ポテンシャル関数」は、ガウスがラプラス方程式の解をポテンシャルとよんだことに対比される。また「面積分と線積分との関係」として得た「グリーンの定理」と同じ結果はガウスも得ていたものであった。ところがグリーンの研究成果は、1846年にケルビンがグリーンの試論を『クレレ誌』Crelle's Journalに再録するまで、ガウスを含むドイツ学派に伝わらなかったという。なお、「微分方程式の境界値問題」で基本的な「グリーン関数」はグリーンの業績を顕彰する呼称である。

[吉田耕作]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

株を守りて兎を待つ

たまたまうまくいったことに味をしめて、同じようにしてもう一度、成功しようとするたとえ。また、古くからの習慣にこだわって、時代に合わせることを知らぬたとえ。[使用例] 羹あつものに懲こりて膾なますを吹く...

株を守りて兎を待つの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android