一味(読み)イチミ

デジタル大辞泉 「一味」の意味・読み・例文・類語

いち‐み【一味】

[名](スル)
1 同じ目的をもって寄り集まった仲間。同志。また、そのような仲間に加わること。現代では、主に悪事を企てる場合に用いる。「一味に加わる」「陰謀に一味する」「盗賊一味」
2 一つの味。また、副食物が一品であること。
3 漢方で、多くの薬種の中の一品。「甘草かんぞう一味を加える」
4 ある味わいがあること。どことなく趣が感じられること。「一味の涼風」
5 仏語。現象は多様であるが、実はすべて同一で、平等無差別であるということ。また、仏の救いは平等であること。
[類語]仲間・同輩・朋輩ほうばい・同僚・同志・同人・友・メート・同士・常連・一派・徒党・味方・翰林・盟友・同腹・相手・友達・友人・ペンフレンド・ペンパル・朋友・友垣・酒徒・茶飲み友達・ルームメート・畏友・知友・知音・親友・心友・仲良し・良友・悪友・戦友・校友・同窓生・学友・同級生・級友・クラスメート・同窓・同期・同期生・同期の桜・社友・僚友・寮友・政友・詩友・亡友

ひと‐あじ〔‐あぢ〕【一味】

ちょっとした味の加減。比喩的にも用いる。「一味足りない汁物」「一味違うドラマ」

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精選版 日本国語大辞典 「一味」の意味・読み・例文・類語

いち‐み【一味】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① 仏語。真実絶対の立場では、すべてが同一で、平等であること。多くは仏の教えについて、時や所や人に応じて多様であっても、結局その趣旨は同一であること。
    1. [初出の実例]「政行二五常一。教信二一味一」(出典:顕戒論(820)上)
    2. 「罪すすぐ昨日今日しも降る雨はこれやいちみと見るぞ嬉しき」(出典:栄花物語(1028‐92頃)くもの振舞)
  3. ② 味が単一なこと。同じ味。また、副食物一品だけの質素な料理。
    1. [初出の実例]「あはれむべし、煙火まれなり、一味すくなし」(出典:正法眼蔵(1231‐53)栢樹子)
    2. 「唯だ一味の蜜を採らんが如くなるべし」(出典:即興詩人(1901)〈森鴎外訳〉教育)
  4. ③ 漢方の語で、多くの薬種の中の一品。また、一般に一種類の薬品。
    1. [初出の実例]「単行とは臣使の薬をつれざれども一味にて其功をなす」(出典:全九集(1566頃)二)
    2. 「黄金は如何なる強酸にても唯一味にては之を溶すこと能はす」(出典:小学化学書(1874)〈文部省〉三)
  5. ④ ( ━する ) 同じ目的を持った者が寄り集まって、仲間となること。また、その人々。味方。同志。現代ではもっぱら悪事を企てる仲間をいう。
    1. [初出の実例]「抑(そもそも)北嶺は円宗一味の学地」(出典:平家物語(13C前)四)
    2. 「一味して戦場に討死するも死は同じ」(出典:浄瑠璃・平家女護島(1719)三)
  6. ⑤ 同じたぐい。同類。
    1. [初出の実例]「此属(このたぐひ)は皆、一犬吠レ虚万犬伝レ実と、一味之浅智なるべし」(出典:太閤記(1625)四)
  7. ⑥ 一種の味わいや趣のあること。
    1. [初出の実例]「両湖の十のさかひも、涼風一味のうちに思ひためたり」(出典:俳諧・笈日記(1695)中)
  8. ⑦ 「いちみとうがらし(一味唐辛子)」の略。

ひと‐あじ‥あぢ【一味】

  1. 〘 名詞 〙 味の微妙な加減、具合。比喩的にも用いる。「前回の作品とは一味違う」

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普及版 字通 「一味」の読み・字形・画数・意味

【一味】いちみ

これだけ。ひたすら。宋・陸游〔独り遯に至りて暑を避く~〕詩 客來るも笑ふこと(なか)れ、の陋なるを 占め盡す、炎天一味の涼

字通「一」の項目を見る。

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