(読み)コ

デジタル大辞泉 「孤」の意味・読み・例文・類語

こ【孤】[漢字項目]

常用漢字] [音](漢) [訓]みなしご
両親と死に別れた子。「孤児鰥寡孤独かんかこどく
ひとりぼっち単独。「孤影孤高孤舟孤城孤島孤独孤立
[名のり]かず・とも

こ【孤】

[名・形動ナリ]一人だけでいること。独りぼっちで助けのないこと。また、そのさま。「徳ならず、必ず隣あり」

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精選版 日本国語大辞典 「孤」の意味・読み・例文・類語

こ【孤】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 両親と離れた子。みなしご。孤児。
    1. [初出の実例]「少無父曰孤。老無子曰独」(出典:勝鬘経義疏(611)十大受章)
    2. [その他の文献]〔礼記‐王制〕
  3. ( 形動 ) ただひとりで助けるものがないこと。また、そのさま。ひとりぼっち。
    1. [初出の実例]「徳不(コ)隣〔里仁篇〕」(出典:文明本節用集(室町中))
    2. 「無窮の天地に介立する此生の孤(コ)なるを感じて」(出典:神の子(1902)〈国木田独歩〉下)
    3. [その他の文献]〔論語‐里仁〕
  4. ( 「孤」は徳がない意 ) 中国で、王侯が自己をへりくだっていう語。〔礼記‐玉藻〕

みなし‐ご【孤・孤児】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「身無子」で「身」は親族・身寄りの意か ) 親のない子。孤児(こじ)
    1. [初出の実例]「巳奈志児刀良売 年一緑女」(出典:正倉院文書‐大宝二年(702)御野国本簀郡栗栖太里戸籍)

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普及版 字通 「孤」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

(旧字)
8画

[字音]
[字訓] みなしご

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(か)。〔説文〕十四下に「無きなり」とあり、孤児をいう。また尊貴の人の自称に用い、すべて孤独で寂しい状態のものに冠して用いる。

[訓義]
1. みなしご、親を失った子。
2. ひとりもの、ひとり、ひとつ。
3. 王侯などの自称、謙称
4. いやしい、おろか。

[古辞書の訓]
名義抄 ミナシゴ・ソムク・ヒトリワレ・ウカレテ/ ソムク 〔字鏡集〕 ミナシゴ・ヒトリ・ソムク・コトニ・ワレ・ウカレテ

[語系]
kua、寡koaは声近く、孤児・寡婦をいう。寡は中で憂いに沈む婦人の象。男には鰥(かん)という。

[熟語]
孤遺・孤雲孤景・孤詠・孤寡・孤介・孤懐・孤鶴・孤客・孤寒・孤館・孤雁孤危孤羈・孤窮孤衾孤禽孤吟・孤苦孤窶孤軍孤閨・孤月・孤・孤剣・孤鴻・孤行・孤高・孤魂・孤坐・孤杉・孤山・孤子孤嗣・孤児孤峙・孤樹・孤囚・孤舟・孤秀孤愁孤嶼・孤松・孤掌孤竦・孤孤聳・孤城孤燭孤臣・孤身・孤心・孤寝・孤斟・孤征・孤生・孤棲・孤絶・孤僧・孤村・孤単・孤忠・孤鳥・孤蝶・孤艇・孤灯・孤島・孤特・孤独・孤帆・孤飛・孤微・孤飄・孤標・孤・孤貧・孤負・孤辟・孤僻・孤・孤峯・孤・孤鶩・孤遊・孤立・孤・孤・孤陋・孤老
[下接語]
哀孤・孤・羇孤・久孤・窮孤・恤孤・託孤・貞孤・灯孤・独孤・帆孤・幼孤

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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