性質・生質(読み)せいしつ

精選版 日本国語大辞典 「性質・生質」の意味・読み・例文・類語

せい‐しつ【性質・生質】

〘名〙
① 生まれつきのたち。もって生まれた気質。ひととなり。天性資性
地蔵菩薩霊験記(16C後)六「生質(セイシツ)横逆にして終に仏法の名字だも聞くことなし」
※今弁慶(1891)〈江見水蔭〉二「何は兎もあれ此儘に、見て居られぬが我性質(セイシツ)」 〔新唐書‐柳公綽伝〕
② 生まれながらの姿、形。生まれたときからの身体の様子。
※地蔵菩薩霊験記(16C後)一四「形短くして、甚だ醜き生質(セイシツ)なりしが」
事物が本来もっている固有のありかた。これによって他の事物と種類を区別できるもの。本来の特徴。ロック哲学では、延長・固さなどの事物の固有性を第一性質といい、色・臭・音などの感覚的性質を第二性質という。質。
舎密開宗(1837‐47)内「亦寸度及び十分寸の度を画む瓦斯の性質を鑒識するに用ふ」
日本開化小史(1877‐82)〈田口卯吉〉一「凡そ物として外物の為めに感染せられ、其状態性質を変ぜざるものやある」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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