無用(読み)ムヨウ

デジタル大辞泉 「無用」の意味・読み・例文・類語

む‐よう【無用】

[名・形動]
役に立たないこと。使い道のないこと。また、そのさま。無益。「無用な(の)臓器はない」⇔有用
いらないこと。また、そのさま。不要。「ここでは遠慮無用です」「心配御無用」「問答無用
用事のないこと。「無用の者立ち入るべからず」
してはいけないということ。禁止。「立ち入り無用」「開放無用」「貼紙無用
[類語](1)(2無益無効余計余分蛇足だそく不必要不要不用無駄むだ無くもがなあらずもがな駄目台無しふいおじゃん空中分解挫折くたびれもうけおしまいわやパンクぼつあだいたずら徒労不毛無駄足無駄骨無駄骨折り骨折り損不経済二度手間無にする無になる無に帰する水泡に帰する水の泡/(4禁止禁制禁断禁令禁遏きんあつ禁圧厳禁法度はっと差し止め駄目だめ禁忌禁ずる取り締まる制する

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「無用」の意味・読み・例文・類語

む‐よう【無用】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 役に立たないこと。取るに足りないこと。また、そのさま。無益。⇔有用
    1. [初出の実例]「無用の語を為す」(出典:日本霊異記(810‐824)中)
    2. 「無用の下部の首取て罪を作り給はんよりは」(出典:太平記(14C後)九)
    3. [その他の文献]〔荀子‐非十二子〕
  3. してはならないこと、必要でないことの意で、ある行為を禁止することを示す語。「問答無用」「天地無用」
    1. [初出の実例]「あぶないことは御无用と云ていさめたぞ」(出典:玉塵抄(1563)一三)
  4. 用事がないこと。また、そのさま。「無用の者立ち入るべからず」
    1. [初出の実例]「要塞地帯として無用な観光客などの立入ることを禁じられていた島々をめぐって歩いた」(出典:第3ブラリひょうたん(1951)〈高田保〉海月)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「無用」の読み・字形・画数・意味

【無用】むよう

役立たず。無役。宋・軾〔山松林中、卜居すべし~〕詩 我が材は(くわくらく)(不才)、本(もと)用無し 名、世をかすも、(つひ)に何ぞせん

字通「無」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android