畏くも(読み)カシコクモ

デジタル大辞泉 「畏くも」の意味・読み・例文・類語

かしこく‐も【畏くも】

[副]申すも恐れ多いことに。おそれおおくも。もったいなくも。「畏くも御見舞いを賜る」
[類語]勿体もったい無い有り難い恐れ多いかたじけないうれしい恐縮幸甚謝る謝するわびわび言平謝り陳謝謝罪多謝わびる恐懼きょうく恐れ入る痛み入る心苦しい身に余る過分かしこまる畏れる謹むしゃちほこばる固くなる縮こまる小さくなるまじめ腐る身の縮む思い畏怖恩義恩に着る頭を下げる腰をかがめる平身低頭身に過ぎる三拝九拝深謝感謝拝謝万謝謝意謝恩感佩かんぱい感恩有り難がる言葉に甘えるお言葉に甘える厚意多とする感極まる感じ入る感に堪えない身に染みる思いやり

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「畏くも」の意味・読み・例文・類語

かしこく‐も【畏も】

  1. 〘 連語 〙 ( 形容詞「かしこい」の連用形に係助詞「も」の付いたもの )
  2. おそれおおくも。もったいなくも。もったいないことに。
    1. [初出の実例]「ひさかたの 天つ御門(みかど)を 懼母(かしこくモ) 定めたまひて」(出典万葉集(8C後)二・一九九)
  3. はなはだしいことに。ひどく。
    1. [初出の実例]「かしこくも古り給へるかな」(出典:源氏物語(1001‐14頃)朝顔)

畏くもの補助注記

「かしこし」(畏敬)の原義が消滅した現代では、文語的表現の中で用いられるだけである。その点、現代では文語的な副詞ととらえられる場合もある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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