籍(漢字)

普及版 字通 「籍(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 20画

(旧字)
20画

[字音] セキ・シャ
[字訓] ふみ・かきつけ・しるす・かりる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(せき)。は耕。土を耒(すき)で起こすこと。昔(せき)はその声符で肉の形。うすく重なった肉をいう。そのように土を起こすことをといい、竹や木をそのように簿片とすることをという。これを綴じて簿書とする。〔説文〕五上に「簿書なり」とみえる。〔左伝、昭十五年〕に、晋の図書を掌る籍氏の名がある。秦・漢以後、木簡竹簡の類が行われ、典籍の重要性に応じて、大中小の定めがあった。

[訓義]
1. ふみ、木簡、竹簡、綴じて書籍とする。
2. かきつけ、ちょうめん、なふだ。
3. しるす、かきつける。
4. と通じ、かりる。
5. と通じ、たがやす。
6. と通じ、たとい、もし。

[古辞書の訓]
名義抄 シキヰニス・フダ・フミ・フム・アト・ツカサドル・ヨル 〔立〕 マジハル・フダ・ヨル・ヤサス・ヤナス/ フダ・ヨレテ・ミダリガハシ・カル・ヰシヤ・トル・アヤマツ・ヨル・ハジム

[語系]
dzyakは同声。は帝千畝、田の字。は祭、神饌を供えるときのしきもの、は簿書。草の編まない状態のままを狼(ろうぜき)という。昔声に、薄く小さいものの散乱する意がある。

[熟語]
・籍書籍設・籍貫・籍記・籍求・籍在・籍財・籍取籍甚・籍税・籍籍・籍帳・籍田・籍図・籍馬籍賦籍圃籍没籍誉籍躙・籍礼籍斂・籍録
[下接語]
移籍・温籍・宦籍・貫籍・漢籍・鬼籍・貴籍・妓籍・客籍・去籍・軍籍・群籍・経籍・原籍・戸籍・古籍・口籍・国籍・載籍・在籍・削籍・策籍・史籍・市籍・尺籍・書籍・除籍・臣籍・図籍・聖籍・船籍租籍僧籍・族籍・属籍・地籍・朝籍・丁籍・典籍・入籍・版籍・秘籍・復籍・仏籍・墳籍・兵籍・籍・簿籍・法籍・本籍・名籍・門籍・落籍

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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