若気(読み)ワカゲ

デジタル大辞泉 「若気」の意味・読み・例文・類語

わか‐げ【若気】

若者の、血気にはやる気持ち。わかぎ。
[類語]幼少幼弱幼時幼年若齢若年弱小弱冠年少年若としわか年弱としよわヤング若い幼いいとけなうら若い若若しい若やか若やぐういういしいみずみずしい青臭い溌剌子供らしい青い乳臭い未熟幼稚稚気童心子供っぽい幼心おさなごころ子供心くちばしが黄色い頑是ない子供じみる大人気ない

にや‐け【若気】

《古くは「にゃけ」か》
男が派手に着飾ったり、びるような態度をとったりすること。また、その人。「若気男」
男色を売る若衆陰間かげま
「長季は宇治殿の―なり」〈古事談・二〉

わか‐ぎ【若気】

わかげ(若気)」に同じ。
わつしあ―だ」〈鏡花歌行灯

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精選版 日本国語大辞典 「若気」の意味・読み・例文・類語

にや‐け【若気】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「にゃけ」か )
  2. 鎌倉・室町時代頃、貴人の側にはべって、男色の対象となった少年。
    1. [初出の実例]「長季は宇治殿若気也」(出典:古事談(1212‐15頃)二)
    2. [その他の文献]〔明応本節用集(1496)〕
  3. 尻。肛門
    1. [初出の実例]「石仏に糞ぬり、経巻にて若気をのごうほどに」(出典:自戒集(1461‐67頃))
  4. 男が色めいた姿をしていること。男が派手に着飾ったり、なまめき媚(こ)びるような態度をとったりすること。また、その者。
    1. [初出の実例]「もっぱらにやけをむねとして地紙うり」(出典:雑俳・柳多留‐一七(1782))

若気の補助注記

「若気」を語源と考える説、または「弱(ニャク)」との関連を考える説などがある。


わか‐げ【若気】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙若い人の血気にはやる気持。若者の未熟で無分別な気持。わかぎ。
    1. [初出の実例]「まことに悪源太わかげのいたす所也」(出典:平治物語(1220頃か)中)
  2. [ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 形容詞「わかい」の語幹接尾語「げ」の付いたもの ) いかにも若そうなさま。若々しいさま。
    1. [初出の実例]「其言語(ものごし)の若(ワカ)げなるに因れば」(出典:内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙一二)

わか‐ぎ【若気】

  1. 〘 名詞 〙わかげ(若気)[ 一 ]
    1. [初出の実例]「一枚絵はわかぎのはやまり、まんまと黒本・赤本が謀略にのり」(出典:黄表紙・御存商売物(1782)下)

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