デジタル大辞泉 「幼い」の意味・読み・例文・類語
いとけ‐な・い【▽幼い/▽稚い】
[派生]いとけなげ[形動]いとけなさ[名]
[類語]幼・幼少・幼弱・幼時・幼年・若齢・若年・弱小・弱冠・年少・
シク活用の例も見られる。→おさなし。
( 1 )古い形は「いときなし」。「き」「け」の交替した例は多いが、この語は類義語「いはけなし」に引かれた可能性が高い。
( 2 )「源氏物語」では、幼少を表わす語として「いとけなし」を用いず、「をさなし」「いときなし」「いはけなし」「きびは」を用いているが、「いときなし」は本来二~三歳の乳幼児の様子をいい、「いはけなし」は十三、四歳までの、特に精神面の未熟さを言い、「きびは」は青年期のまだ体格に子供らしさが残っている様子をいう。これらに対して、「いとけなし」は広く、幼少の者に対する大人の憐み、いとおしみをいう語となった。