デジタル大辞泉
「輩」の意味・読み・例文・類語
ばら【▽輩/▽原/×儕】
[接尾]人を表す語に付いて、複数の意を表す。「殿―」「奴―」
「法師―の二、三人物語しつつ」〈源・夕顔〉
[補説]「殿ばら」などを除けば、多く同輩以下に対して、敬意を欠いた場合の表現として用いられる。
はい【輩】
なかま。ともがら。やから。
「かの―は皆遠くこの少女に及ばぬのである」〈鴎外・魚玄機〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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とも‐がら【輩・儕・儔】
- 〘 名詞 〙
- ① 同じような人々。ある一定の種類に属する人々を、その集団として表現する語。なかま。同類。
- [初出の実例]「幸(さきはひ)の厚き止毛加羅(トモガラ)参到(まゐた)りて正目(まさめ)に見けむ足跡(あと)の羨(とも)しさ嬉しくもあるか」(出典:仏足石歌(753頃))
- 「深き御うつくしみ、大八洲にあまねく、沈めるともがらをこそ、多くうかべ給ひしか」(出典:源氏物語(1001‐14頃)明石)
- ② ( 「ともがらを結ぶ」の形で ) よしみ。友好。仲間となること。同盟を結ぶことについていう。
- [初出の実例]「是に由りて加羅、儻(トモカラ)を新羅に結びて怨を日本に生せり」(出典:日本書紀(720)継体二三年三月(前田本訓))
輩の語誌
平安時代の和文資料にはほとんど用いられず、訓点資料に多用される漢文訓読語である。
はい【輩】
- 〘 名詞 〙
- ① 並んでいること。列。
- ② 同じ仲間。ある部類に属する者。ともがら。また、ある語の下に付いて、「…という連中」「…といった人達」の意でも用いる。
- [初出の実例]「堂上有下紆二朱紫一者三十余輩上」(出典:古事談(1212‐15頃)一)
- 「若し此数万の書生輩(ハイ)が」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一)
- [その他の文献]〔晉書‐陶侃伝〕
- ③ 相手。
ばら【輩・原・儕】
- 〘 接尾語 〙 人を表わす名詞に付いて、複数を表わす。中古から中世にかけてはかなり広範囲に用いられているが、その後は限られた数種の語に付いて用いられる。初期の「殿ばら」などを除けば、同輩以下、むしろ軽蔑した場合に使われる。「女ばら」「衆(す)ばら」「法師ばら」「海賊ばら」「奴ばら」「己ばら」など。
- [初出の実例]「うかれめばらの申すやう」(出典:大和物語(947‐957頃)一四六)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「輩」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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