都(漢字)

普及版 字通 「都(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

(旧字)
人名用漢字 12画

[字音]
[字訓] みやこ・みやび・すべて

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
旧字はに作り、(者)(しや)声。は祝の器である曰(えつ)を土中に埋める形。聚落をめぐる堰堤(えんてい)に、呪禁として呪符を埋める。その堰堤を(と)といい、呪禁の符を書という。そのをめぐらした城邑という。〔説文〕六下に「先君のるをと曰ふ」とし、国都・神都をよぶ名とする。金文には斉器の〔(そはく)〕に「民人鄙」、「人民邑」のような語があり、鄙・邑はともに壁をめぐらしたところをいう。

[訓義]
1. みやこ、王城、天子の居る所、国都。
2. 畿内の采地、大都・小都のようにいう。また、諸侯の下邑。
3. むら、さと。
4. みやび、みやびやか、さかん、あでやか、美しい。
5. あつまる、大きい、多い。
6. すべて。
7. 感動詞、ああ。
8. (ちよ)と通じ、たくわえる。

[古辞書の訓]
名義抄 スブ・スベテ・カツテ・ミヤコ・ナラフ・オク・ココロミル・ミヤビカニ・ミヤビカナリ・アツク・フツト・フツニ・ミナ・ツブサニ・サカンナリ・コトゴトク・ツネ・ナガク/大 オホムネ・オホヨソ/廬 シカシナガラ・テラツツキアヒ

[語系]
taは同声。をめぐらした城邑をという。また京ともいう。は武装都市、邑は城壁中に人の聚居する意。京は戦場の遺棄死体を塗りこんで作った凱旋門で、もとは軍門を意味した。tjyaの声に従う(諸)・zjiaなどには、集合し蓄積する意がある。

[熟語]
都下・都家・都雅都魁・都会都閑都畿・都契都佼・都講・都合都纂・都市・都試都肆・都場都城・都人都竈・都亭・都図・都統・都内都伯都凡都鄙・都門・都野都兪・都養都盧
[下接語]
王都・嫻都・旧都・京都・古都・故都・皇都・首都・神都・新都・遷都・大都・帝都・

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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