雅(漢字)

普及版 字通 「雅(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 13画

(旧字)
12画

[字音] ガ・ア
[字訓] からす・みやびやか・ただしい

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(が)。〔説文〕四上に「楚烏なり」という。の従うところと同じく、その鳴き声。

[訓義]
1. からす、はしぶと。
2. 舞楽を意味する夏と通用する。古楽章に九夏・三夏などあり、これに対して〔詩〕の大雅・小雅をいう。雅は貴族社会の詩。それより都雅・典雅の意となる。みやびやか、あでやか、うるわしい。
3. 正楽の意より、ただしい、つね、よい。

[古辞書の訓]
名義抄 マサシ・ウルハシ・マサカナリ・ヒタフト・ナホシ・モトヨリ・マコト・タクマシ・イササカニ・ヤハラカナリ・ミヤビカナリ・オダヒカナリ 〔字鏡集〕 カラス・ヒタフト・カモカラス・ウルハシ・オダヒカナリ・ミヤビヤカナリ・ヤハラカナリ・マサシ・サカリ・マコト・サカシ・ヨシ・タクマシ・ノリ・イササカニ・トモ・タヒカナリ

[語系]
と夏と通用することがあり、〔子、栄辱〕「君子に安んず」は中夏の意。〔子、儒効〕に「夏に居りては而(すなは)ち夏なり」の「夏なり」は正の意。字形の上で、夏は古くとしるし、足をあげる舞容の形。その疋(が)をの意に用い、大疋・小疋(大・小)のようにいうことがある。

[熟語]
雅愛・雅意・雅韻・雅烏・雅歌・雅会雅誨・雅懐雅楽雅鑒・雅玩・雅器・雅客・雅教・雅・雅業・雅曲・雅琴・雅兄・雅健・雅言・雅故・雅語・雅好・雅才雅士雅志・雅旨・雅詞・雅詩・雅辞・雅趣・雅寿雅馴雅章雅舂雅誦・雅尚雅人・雅粋・雅正・雅声・雅素・雅奏・雅操・雅俗・雅達・雅淡雅澹・雅談・雅致・雅重雅飭・雅・雅度・雅拝雅媚・雅舞雅文・雅望・雅友雅裕・雅遊・雅流・雅慮・雅亮・雅量・雅麗雅魯・雅論
[下接語]
淵雅・淹雅・温雅・賀雅・閑雅・間雅・寛雅・古雅・弘雅・高雅・詩雅・儒雅・醇雅・小雅・舂雅・崇雅・清雅・素雅・奏雅・蒼雅・騒雅・藻雅・大雅・淡雅・端雅・通雅・典雅・都雅・博雅・風雅・文雅・明雅・幽雅・優雅・麗雅

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報