ジュラ紀(読み)ジュラキ

デジタル大辞泉 「ジュラ紀」の意味・読み・例文・類語

ジュラ‐き【ジュラ紀】

Jurassic period地質時代区分の一。中生代三分した場合の2番目の時代。2億1200万年前から1億4300万年前まで。アンモナイト爬虫はちゅう類が栄え、大形恐竜始祖鳥が出現。植物では裸子植物繁栄。名は、この時代の地層が発達しているジュラ山脈にちなむ。

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精選版 日本国語大辞典 「ジュラ紀」の意味・読み・例文・類語

ジュラ‐き【ジュラ紀】

  1. 〘 名詞 〙 ( ジュラは Jura この時代の地層がよく発達しているフランススイス国境にあるジュラ山脈から ) 中生代を構成する三つの紀の第二の地質時代。約二億一二〇〇万~一億四三〇〇万年前までの約六九〇〇万年間。巨大な爬虫類アンモナイト類、イチョウ・ソテツなどの裸子植物が繁栄し、鳥類被子植物が初めて現われた。ユラ紀。〔英和和英地学字彙(1914)〕

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百科事典マイペディア 「ジュラ紀」の意味・わかりやすい解説

ジュラ紀【ジュラき】

中生代を3分した場合の中期の地質時代名。2億800万年前から1億4600万年前まで。名称ジュラ山脈に由来。六放サンゴ,二枚貝,アンモナイト,矢石,硬骨魚,爬虫(はちゅう)類が前紀よりいっそう繁栄。大型恐竜,始祖鳥,哺乳(ほにゅう)動物(有袋類)が出現。植物では裸子植物が繁栄。植物に年輪のあるものが現れ,緯度による植物分布の差が明瞭になってくる。四季や気候帯がこのころからはっきりしてきたためと考えられる。日本のジュラ紀の地層としては,かつては断片的に分布する浅海〜気水成層のみ知られていたが,近年,放散虫化石の研究をもとに秩父古生層の多くがジュラ紀に形成された付加体と考えられるようになった。
→関連項目アパトサウルスアロサウルスイノセラムスオルニトレステスカンプトサウルス恐竜魚竜首長竜ケラトサウルスコハク(琥珀)ステゴサウルス石炭中生代ディプロドクスブラキオサウルス矢石ランフォリンクス

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改訂新版 世界大百科事典 「ジュラ紀」の意味・わかりやすい解説

ジュラ紀 (ジュラき)
Jurassic period

中生代を三つに分けたうちの第2の時代で,いまから約2億1300万年前に始まり,1億4400万年前に終わる約6900万年間の地質時代をいう。この時代に形成された地層すなわちジュラ系Jurassic systemの名はフランス,スイス国境にあるジュラ山脈にちなんで名づけられた。西ヨーロッパのジュラ系は保存のよい化石を豊富に含み,地層累重の法則と化石による地層の同定対比の概念を確立したW.スミス以来詳しく研究され,約65のアンモナイトによる化石帯が設定され,国際的な対比の基準となっている。多くの特徴ある絶滅生物が栄華をきわめた時代でもある。気候は一般に温暖で,地域による気温較差が現在ほど大きくなかったと考えられている。示準化石としてはアンモナイトのほかベレムナイト,特定のグループの二枚貝が利用され,最近では放散虫も重視される。日本のジュラ系は多くの堆積区に分かれて分布し,層相の変化が激しい。大陸側では山間盆地に厚い内湾性~汽水性の堆積物を生じて,植物やシジミ類の化石を多産し,海進時には北極区とテチス区の要素が混在したアンモナイトケツ岩がみられる。これに対し太平洋側では礁性の石灰岩鳥巣動物群)を含む比較的薄い外海性の堆積物が卓越する。火成活動はほとんど知られていない。
地質時代
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世界大百科事典(旧版)内のジュラ紀の言及

【ジュラ[山脈]】より

…山脈の最高点はクレ・ド・ラ・ネージュ(1723m)で,ついでルキュレ(1720m),グラン・クレ・ドー(またはクルドス,1624m)などで,いずれもジュネーブ西方にあり,山脈の東縁が高い。この山脈を模式地として地質年代区分のひとつ(ジュラ紀)が設定されたように,山脈はおもに中生代ジュラ紀の石灰岩質の地層からなり,中生代末期から新生代にかけてのアルプス造山運動にともない南東方向から圧縮をうけて褶曲構造が発達した。地質構造の軸は山脈の延長方向(北東~南西)に延び,山稜や谷は地質構造に支配されて背斜山稜や向斜谷をつくる。…

【中生代】より

…中植代Mesophytic eraは裸子植物が全盛をきわめた時代で,その期間は二畳紀中葉から白亜紀中葉までとされている。 中生代はさらに古いほうから三畳紀ジュラ紀白亜紀の三つの地質時代に区分される。三畳紀とジュラ紀の間にはかなり急激な海生動物の入れかわりがあった。…

※「ジュラ紀」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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