精選版 日本国語大辞典 「剰さえ」の意味・読み・例文・類語
あまっ‐さえ ‥さへ【剰さえ】
〘副〙 (「あまりさえ」の変化した語。古くは「に」を伴うこともある。現代では「あまつさえ」)
① 物事や状況がそれだけでおさまらないで、さらによけいに加わる意を表わす。そればかりか余分に。その上。おまけに。あまりさえ。あまさえ。
※太平記(14C後)四「越王を楼より出し奉るのみにあらず、剰(アマッサヘ)越の国を返し与へて」
② (事態の異状なことなどに直面して) 驚いたことに。あろうことか。あまさえ。
※土井本周易抄(1477)一「剰(アマッ)さへ負る耳(のみ)ならず、尸(し)をのせてかへらうぞ」
※幼学読本(1887)〈西邨貞〉二「しかるに彼れ等は少しも我れにしたしまずして、かへって我れを嫌ひ、あまつさへ、ややもすれば我れをころさんとす」
あまり‐さえ ‥さへ【剰さえ】
[2] 〘副〙 ((一)が一語化した語) 物事がそれだけでおさまらずに、さらによけいに加わる意を表わす。そればかりか余分に。そのうえ。おまけに。あまっさえ。あまつさえ。あまさえ。
あまつ‐さえ ‥さへ【剰さえ】
〘副〙 ⇒あまっさえ(剰━)
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