のみならず(読み)ノミナラズ

デジタル大辞泉 「のみならず」の意味・読み・例文・類語

のみ‐なら‐ず

[連語]副助詞「のみ」+断定助動詞「なり」の未然形+打消しの助動詞「ず」》
…ばかりでなく。…だけでなく。「筆者のみならず世人も認めるところ」
(いったん文を切ったあと、接続詞的に用いて)そればかりでなく。その上に。「彼は私にとって無二親友だ。のみならず恩人でもある」
[類語]さては更に然もまたその上おまけにあまつさ加うるにてて加えてそれにこの上かつまたなおかつしかのみならずそればかりかそれどころか同時にひいてそれからそしてそうして次いでして次についてはひいてはそれ故だから従ってよって故にすなわちですからましてなおさらいわんや余計一層もっとますますいよいよよりも少しもう少しずっとなお一段いやが上に数段段違い層一層しのぐもそっと今少しぐんとぐっとうんとだいぶ余程遥かひとしおうたた尚尚なおなおなお以て更なるひときわいや増す且つさなきだに勿論元より当然もっとも無論まさに当たり前ご無理ごもっと言うまでもない言わずもがな言をたない論をたないもありなん無理もない無理からぬ自然至当自明歴然歴歴一目瞭然瞭然灼然しゃくぜん明らか明明白白定か明快はっきり明瞭画然顕然まさしく必至疑いなく然るべきすべからく言うに及ばず言えば更なり言うもおろか論無し推して知るべし隠れもない紛れもない理の当然必然妥当自明の理それもそのはずもっともっとも至極もっとも千万うべなるかなむべなるかな合点唯唯諾諾首肯うべなう賛成賛同果たして果たせるかな更にも言わず至極言わずと知れた違いないくっきり諸手を挙げる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「のみならず」の意味・読み・例文・類語

のみ‐ならず

  1. ( 副助詞「のみ」に断定の打消「ならず」が付いたもの ) ばかりでなく。だけでなく。
  2. 体言または活用語連体形を受ける。
    1. [初出の実例]「すさまじきのみならず、いとにくくわりなし」(出典:枕草子(10C終)二五)
  3. ( から転じて ) 文頭において接続詞的に用いる。
    1. [初出の実例]「お定の言ふことなど耳には入らなかった。而已(ノミ)ならず、〈略〉彼の悲い姿は、家に帰ってからも仍面影に立添ってゐた」(出典恋慕ながし(1898)〈小栗風葉〉二四)

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