平田(読み)ひらた

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

平田(島根県)
ひらた

島根県東部にあった旧市名。現在は出雲(いずも)市の北部を占める地域。宍道(しんじ)湖の北岸と西岸に臨み、島根半島の中央部を占め、東部は松江市に接する。旧平田市は、1955年(昭和30)平田町と北浜、佐香(さか)の2村が合併して市制施行。1960年伊野村を編入。2005年(平成17)出雲市に合併。国道431号、一畑(いちばた)電車が湖岸沿いを走る。旧平田市の中心である平田地区は、かつては木綿取引の市場町として栄え、湖上交通によって松江と密接に結ばれていた。町中にみられる白壁の妻入り土蔵造の家々が当時の繁栄のあとを残している。明治中期以降の木綿産業の衰退と、大正初期に敷設された山陰線が宍道湖南岸を通ったことから、地域発展の基盤を失った。現在は在町(ざいまち)的機能が強い。宍道湖西岸に注ぐ斐伊(ひい)川北岸は出雲平野の一部で水田地帯、カキの栽培も盛ん、また北部の日本海沿岸では延縄(はえなわ)、底引網漁業のほか、ワカメ、アワビなどの養殖漁業が行われる。2000年には東部工業団地が完成した。天台宗の古刹(こさつ)鰐淵(がくえん)寺、眼病治癒の信仰の厚い一畑薬師があり、上島(あげしま)古墳、猪目洞窟(いのめどうくつ)遺物包含層は国の史跡に指定されている。7月20~22日、平田天満宮祭に、町内の店先に飾られる「一式(いっしき)飾り」は独得のものである。[小松 聰]
『『平田市誌』(1969・平田市) ▽『平田市大事典』(2000・平田市)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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