(読み)キョ

デジタル大辞泉 「挙」の意味・読み・例文・類語

きょ【挙〔擧〕】[漢字項目]

[音]キョ(漢) [訓]あげる あがる こぞる
学習漢字]4年
高く持ち上げる。「挙手
多くのものの中から取り上げる。「挙用科挙推挙選挙枚挙列挙
事を起こす。起こした事柄。「挙行挙式挙兵一挙快挙義挙再挙壮挙暴挙
ふるまい。「挙止挙動
…をあげて全部。こぞって。「挙国挙党
とらえる。「検挙
[名のり]しげ・たかたつ・ひら

きょ【挙】

行動。振る舞い。くわだて。「反撃に出る」
ひきたて。推挙。
さきとうの―によりて」〈大鏡伊尹
[類語]行動おこな振る舞い行為活動動き所行しょぎょう言動言行げんこう行状ぎょうじょう行跡ぎょうせき沙汰

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精選版 日本国語大辞典 「挙」の意味・読み・例文・類語

きょ【挙】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ある計画に基づいた行動。また、そのくわだて。計画。
    1. [初出の実例]「此時かくの如き衆寡敵せざる大兵に向ふは、冒昧の挙(〈注〉シゴト)に似たり」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉八)
  3. 推薦すること。推挙すること。また、推薦文。
    1. [初出の実例]「前頭の挙によりて」(出典:大鏡(12C前)三)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐荘公二三年〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「挙」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 10画

(旧字)擧
18画

[字音] キョ・コ・ヨ
[字訓] あげる・おこなう

[説文解字]
[金文]

[字形] 会意
旧字は擧に作り、與(与)+手。〔説文〕十二上に「對擧するなり」とあり、揚に「飛擧」、(掲)に「高擧」、に「上擧」というのに対し、(きよく)(両手)に従う意を以て解し、字を「與聲」とする。〔説文〕に「與聲」とする八字のうち、この字だけが音が異なる。與は四手で与(象を組み合わせた形)をもつ形で平挙、擧はそれに手を加えて高く挙げる意。すべて儀礼をはじめ、ことを行うことを挙行という。共同の作業でみなが参与することであるから、みな、ことごとくの意となる。

[訓義]
1. あげる、ささげる、高くあげる。
2. ことをはじめる、おこなう、すすめる。
3. 用いる、とる、えらぶ、ひく、うごかす。
4. こぞる、みな、ことごとく。
5. 輿と通じ、こし。

[古辞書の訓]
名義抄〕擧 ホコ・トルカ・アグ・コノム・タダス/擧世 ヨコゾテ 〔立〕擧 マツリ・トフ・オコス・イヅ・コソル・タカシ・フルハフ・ヲサム・アガル・イフ・モタグ・オコナフ・タタス・チカフ・ミナ・カタカタ・シタシ・ユク・コシ・トル

[語系]
擧kia、kiat、挈khiatは声近く、みな高挙・掲揚の意がある。は死者の葬所に掲表する意。挈は提挙字源はそれぞれ異なるが、語としては一系に属する。

[熟語]
挙哀・挙按・挙囲・挙・挙家・挙火・挙劾・挙楽・挙監・挙眼・挙旗・挙機・挙挙・挙業・挙軍・挙郡・挙賢・挙言・挙貢・挙口・挙行・挙綱・挙国・挙坐・挙座・挙祭・挙催・挙債・挙察・挙子・挙止・挙刺・挙巵・挙翅・挙似・挙事・挙実・挙手・挙酒・挙主・挙首・挙召・挙証・挙踵・挙觴・挙場・挙身・挙人・挙燧・挙世・挙生・挙選・挙措・挙・挙錯・挙宗・挙奏・挙足・挙族・挙体・挙黜・挙朝・挙頭・挙櫂・挙動・挙杯・挙白・挙凡・挙兵・挙鞭・挙烽・挙滅・挙目・挙門・挙用・挙要・挙例
[下接語]
案挙・偉挙・一挙・遠挙・応挙・火挙・科挙・快挙・覈挙・義挙・軽挙・検挙・挙・貢挙・高挙・豪挙・再挙・時挙・称挙・振挙・進挙・推挙・盛挙・選挙・薦挙・錯挙・壮挙・大挙・待挙・擡挙・超挙・徴挙・提挙・摘挙・挙・登挙・独挙・任挙・廃挙・抜挙・美挙・備挙・飄挙・挙・烽挙・鳳挙・鵬挙・暴挙・枚挙・妄挙・濫挙・歴挙・列挙

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