時時(読み)トキドキ

デジタル大辞泉 「時時」の意味・読み・例文・類語

とき‐どき【時時】

[名]その時その時。時節、時節。「時時の花を飾る」
[副]
ある時間を置いて、繰り返されるさま。ときおり。「時時大阪へ行く」「曇り時時雨」
まれであるさま。たまに。「時時訪ねて来る」
アクセントはトドキ、はトキドキ
[類語]臨時随時不時不定期折に触れて当座時には時として往往たまたまたまさか時折折折時たま間間折節散発間欠周期的とかく時に時にはたまややもすればともすると得てしてなにかにつけ何かと言えば

じ‐じ【時時】

[名]その時その時。
暗号あいことばは…此三言葉をもて―変更に及ぶべし」〈染崎延房・近世紀聞〉
[副]折にふれて。しばしば。
「―喧伝せらるる学生農民労働者騒擾そうじょう」〈木下尚江火の柱
[類語]時時刻刻刻刻刻一刻徐徐にだんだん次第においおい漸次次第次第に歩一歩・一歩一歩・着着ちゃくちゃく日に日に日増しにようや年年ねんねん

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「時時」の意味・読み・例文・類語

じ‐じ【時時】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. その時その時。その場その場。
      1. [初出の実例]「右件十二首歌者時々寄便使来贈、非一度所一レ送也」(出典万葉集(8C後)一七・三九四二・左注)
      2. 「悪人は月のごとく時々に替ると宣ふ也」(出典:ぎやどぺかどる(1599)上)
    2. 時間の経過を追って継続して発展するさまを表わす語。しだいしだい。
      1. [初出の実例]「しかも第二者の業は依然として変らぬ。のみか時々(ジジ)に刻々に深くなる」(出典:虞美人草(1907)〈夏目漱石〉一九)
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙 不定期の間隔で繰り返されるさまを表わす語。おりおり。しばしば。
    1. [初出の実例]「時々来往人村里、殺食千万人与牛」(出典:性霊集‐一(835頃)贈野陸州歌)
    2. 「されば後室葉泉院様まった御舎弟縫之助様へ時々(ジジ)御機嫌も伺はず」(出典:歌舞伎・四十七石忠矢計(十二時忠臣蔵)(1871)序幕)
    3. [その他の文献]〔史記‐袁盎伝〕

とき‐どき【時時】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 古くは「ときとき」とも ) その時その時。その季節その季節。そのおりおり。
    1. [初出の実例]「常しへに 君も逢へやも いさな取り 海の浜藻の よる等枳等枳(トキトキ)を」(出典:日本書紀(720)允恭一一年三月・歌謡)
    2. 「折節(トキドキ)の流行はかはれども」(出典:人情本・春色恵の花(1836)二)
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙
    1. 時に応じて。おりにふれて。おりおり。
      1. [初出の実例]「しばしばのたまはする、御返も時々聞えさす」(出典:和泉式部日記(11C前))
    2. ( 「に」を伴うこともある ) たまには。ときおり。じじ
      1. [初出の実例]「思ほしし 君と時時(ときどき)(いでま)して 遊び給ひし」(出典:万葉集(8C後)二・一九六)
      2. 「ときどきに嶮しい眼をして」(出典:半七捕物帳(1923)〈岡本綺堂〉弁天娘)

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普及版 字通 「時時」の読み・字形・画数・意味

【時時】じじ

おりおり。また、つねに。晋・陸機〔魏の武帝を弔ふ文〕(てうほ)には脯糒(ほび)の屬を上(たてまつ)り、十五には輒(すなは)ち帳に向ひて妓を爲せ。汝(なんぢ)等時時、銅雀臺に登りて、吾が西陵の田をめ。

字通「時」の項目を見る

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