標(読み)ヒョウ

デジタル大辞泉 「標」の意味・読み・例文・類語

ひょう【標】[漢字項目]

[音]ヒョウ(ヘウ)(呉)(漢) [訓]しるし しるす
[学習漢字]4年
1 目じるし。目あて。「標識・標準・標的・標本/指標・商標・道標どうひょう・浮標・墓標・目標・門標」
2 目立つように示す。「標語・標示・標榜ひょうぼう」
[名のり]えだ・かた・こずえ・しな・すえ・たか・ひで
[難読]標縄しめなわ・澪標みおつくし・道標みちしるべ

ひょう〔ヘウ〕【標】

1 目じるし。また、目標。
「衆目の―になりたい」〈蘆花・思出の記〉
2 朝廷の公事くじのとき、百官の席次を定めたしるしの白木。

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精選版 日本国語大辞典 「標」の意味・読み・例文・類語

ひょうヘウ【標】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① しるしの木。目じるしの木。標識(ひょうしき)。しめ。
    1. [初出の実例]「当二第三的南一建レ標〈到二此標下一定二馬遅速一〉」(出典:貞観儀式(872)八)
    2. [その他の文献]〔晉書‐宣帝紀〕
  3. ② 平安時代以降、朝廷の公事の時に、百官の席次を定めるために置いた長さ五寸幅四寸ほどのしるしの白木。また、それが置いてある座席。版(へん)。
    1. [初出の実例]「当二閣東階一、南去六許丈、預置二可レ立レ標之験一」(出典:内裏式(833)七月七日相撲式)
  4. ③ 人の名や商品の名などを書いて人目につくように掲げておくもの。表札、看板の類。
    1. [初出の実例]「天野八中と標(ヒャウ)をかけて」(出典:談義本・世間万病回春(1771)五)
  5. ④ めあて。目標。
    1. [初出の実例]「衆目の標(ヘウ)になりたい」(出典:思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉三)

しめ【標・注連】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「しめる(占)」の連用形の名詞化 )
  2. ① 神の居る地域、また、特定の人間の領有する土地であるため、立入りを禁ずることを示すしるし。木を立てたり、縄を張ったり、草を結んだりする。恋の相手を独占する気持や、恋の相手が手のとどかないところにいることなどを、比喩的に表現するのにも用いる。
    1. [初出の実例]「かくしてやなほやなりなむ大荒城(おほあらき)の浮田の杜(もり)の標(しめ)にあらなくに」(出典:万葉集(8C後)一一・二八三九)
  3. ② 「しめなわ(注連縄)」の略。
    1. [初出の実例]「御服所南廊寮下部等しめを令レ引了」(出典:中右記‐承徳元年(1097)五月三日)
  4. ③ ( 「ゆうしめ(木綿注連)」の略 ) 白布で編んだひもで輪を作り、首にかける修験袈裟(しゅげんげさ)。
    1. [初出の実例]「浄衣・法冠・シメ斗にて行」(出典:俳諧・曾良随行日記(1689)日記本文)

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普及版 字通 「標」の読み・字形・画数・意味

標
常用漢字 15画

[字音] ヒョウ(ヘウ)
[字訓] こずえ・はしら・しるし・たてる

[説文解字]

[字形] 形声
正字は(ひよう)に従い、声。は屍(しかばね)を焚(や)くの象。その火勢で軽く浮きあがるものの意がある。〔説文〕六上に「木の杪末(べうまつ)なり」とする。木の梢などを標識として立てるので、標識・標示の意となり、榜示とするので標榜という。目的のものを目標、多数の目標とするところを標準という。

[訓義]
1. こずえ、梢末、高い枝。
2. はしら、しるしの柱、たてる。
3. しるし、あらわす、しめす。
4. ほめる、あらわす。
5. たかい、すぐれる、気位、風格。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕標 スヱ・コズヱ・サカヒ・ハシラ・オツ・オツルモノ 〔字鏡集〕標 スヱ・コズヱ・ケタ・ウツル・サカヒ・ハシラ・ヲツ

[語系]
標pi、剽phiは声近く、剽(ひよう)に剝削の意があり、末を細かく削ることをいう。また杪miは〔説文〕六上に「木の標末なり」とあり、梢末をいう。

[熟語]
標位▶・標下▶・標華▶・標格▶・標冠▶・標鑒▶・標寄▶・標季▶・標記▶・標旗▶・標挙▶・標碣▶・標顕▶・標検▶・標語▶・標▶・標号▶・標叉▶・標札▶・標指▶・標▶・標子▶・標紙▶・標識▶・標樹▶・標秀▶・標准▶・標章▶・標石▶・標簽▶・標題▶・標致▶・標置▶・標徴▶・標挺▶・標程▶・標的▶・標点▶・標巓▶・標白▶・標榜▶・標▶・標木▶・標末▶・標目▶・標誉▶・標領▶・標令▶・標録▶
[下接語]
雲標・建標・孤標・高標・座標・指標・施標・豎標・商標・神標・崇標・仙標・置標・標・道標・銅標・浮標・風標・墓標・名標・明標・目標・門標・立標・路標

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世界大百科事典(旧版)内の標の言及

【結界】より

…日本に渡来ののち,この言葉は,聖俗を区分し,空間の内外を限る装置,それらの装置によって限られた内部空間,さらにはそのような内部空間への立入りの禁制といった意味で用いられてきたが,日常語としてはほとんど死語にちかくなっている。日本固有の代表的な結界としては標(しめ)がある。標縄・注連縄(しめなわ)のシメであり,注連縄もシメの一つである。…

【しめ縄(注連縄)】より

…神域など神聖な場所を限って不浄悪穢の侵入を防ぐ縄。標縄,七五三縄とも書く。記紀では〈尻久米縄(しりくめなわ)〉〈端出之縄(しりくへなわ)〉と書かれている。…

※「標」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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