形無し(読み)カタナシ

デジタル大辞泉 「形無し」の意味・読み・例文・類語

かた‐なし【形無し】

[名・形動]
1 本来の形を損なうこと。跡形のないこと。また、そのさま。
「(袴はかまノ)ひだの―になりたるを」〈逍遥・当世書生気質〉
2 面目を失うこと。さんざんなありさまとなること。また、そのさま。台無し。「アマチュアに負けて、プロも形無しだ」
[類語](1)台無し・駄目・ふい・おじゃん・無駄・空中分解・挫折・くたびれもうけ・おしまい・わや・パンク・ぼつ・骨抜き・棒に振る・元も子もない・烏有うゆうに帰す・徒労・不毛・無駄足・無駄骨・無駄骨折り・骨折り損・不経済・二度手間・無くもがな・あらずもがな・無にする・無になる・無に帰する・水泡に帰する・水の泡/(2)面目無い・名折れ・面汚し・赤恥・羞恥・生き恥・死に恥・恥さらし・恥ずかしい・極まり悪い・疚やましい・不名誉・不面目・肩身が狭い・合わせる顔がない・身の置き所が無い・穴があったら入りたい・面目次第も無い・汗顔・汗顔の至り・冷汗三斗・冷や汗もの・忸怩じくじ・顔向けが出来ない・顔が合わせられない・顔が潰れる・ばつが悪い・どの面下げて・恥じ入る・小恥ずかしい・気恥ずかしい・うら恥ずかしい・面おもはゆい・照れ臭い・恥をかく・身の縮む思い・後ろめたい・後ろ暗い・申し訳ない・すまない・心苦しい・気の毒・気が咎とがめる・負い目・自責・面目丸潰れ・面目を失う・泥を塗る・名を折る・名を汚す・消え入る・間が悪い・くすぐったい・こそばゆい・尻こそばゆい・まばゆい・顔負け・寝覚めが悪い・引け目・劣等感・コンプレックス・身に覚えがある・叩けば埃ほこりが出る・胡散うさん臭い・訳有り・黒歴史・脛すねに疵きず持つ・秘め事・呵責かしゃく・針の筵むしろ・罪悪感・痛心・十字架を背負う・慙愧ざんき・臍ほぞを噬かむ・悔悟・悔悛かいしゅん・懺悔ざんげ・痛恨

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精選版 日本国語大辞典 「形無し」の意味・読み・例文・類語

かた‐な・し【形無】

  1. 〘 形容詞ク活用 〙
  2. ① 本来あるべき形や価値がない。
    1. (イ) 姿かたち、容貌がみにくい。きたない。
      1. [初出の実例]「形姿(かをすがた)穢陋(カタナシ)」(出典:日本書紀(720)景行四年二月(北野本訓))
    2. (ロ) 身分、気持などが劣っている。いやしい。
      1. [初出の実例]「我が身卑く劣(カタナク)して」(出典:大唐西域記長寛元年点(1163)七)
  3. ② そのもの本来の姿や価値が、そこなわれてしまってあとに残らない。あとかたもない。また、効果がない。むだである。
    1. [初出の実例]「大垣はさねばかりこそ残りけれ方なしとてもいへはあらじな〈心也〉」(出典:続詞花和歌集(1165頃)物名)

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